深掘り2026年4月15日 10時00分有料記事黒田早織イメージイラスト・張思甜 自動車を運転中に「ひき逃げをした」との理由で、運転免許を取り消された男性。「事故に気づかなかったため、ひき逃げとはいえない」と主張し、免許取り消しは違法だとして裁判を起こした。心の内をどう証明するか――。判決の決め手になったのは、男性が書いていた「日記」だった。 2021年秋のある夜。関東地方に住む40代男性は、知人に会うため車を走らせていた。 眠気に襲われ、赤信号だった交差点の手前で一瞬、意識を失った。気が付くとすでに交差点の真ん中で、車の前方をバイクがかすめたと感じた。 あわてて車を停止させてバイクを探したが、それらしき姿はない。「事故にならずに済んだ」と胸をなでおろした。取り調べで不安「警察を納得させなきゃ」 ところが半年後、事故について警察の取り調べを受けることになった。 男性は「バイクとぶつかりかけた」と記憶していたが、実際には自転車と衝突し、被害者が軽傷を負ったと知らされた。 「バイクではなく、自転車を見たのではないか」。取り調べで警察官からこう問われた男性は「警察が納得する調書にしなければ、免許が取り消されるのでは」と不安になった。 最終的に「何かにぶつかった。バイクだと思っていたが、自転車だったかもしれない」などと書かれた調書にサインした。 男性は事故の責任を問われ、罰金刑を受けた。だが、事故を起こしたと気付きながら被害者を助けなかった際に成立する「ひき逃げ」の容疑については不起訴となった。 ところがその後、地元の公安委員会は男性の免許を取り消した。捜査機関の判断とは反対に、「ひき逃げに当たる」と結論づけたからだ。高裁で逆転、根拠は「日記」 男性は「私のしたことで迷惑をかけてしまったことは分かっているが、事故を起こした認識はなかった」と訴え、公安委側を相手に裁判を起こした。「免許の取り消し処分」の取り消しを求めた。 ひき逃げの成立には、事故を…この記事を書いた人黒田早織東京社会部|裁判担当専門・関心分野司法、在日外国人、ジェンダー、精神医療・ケア関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ4月15日 (水)京都の11歳男児、遺体で発見国歌「政治的行為でない」「物価の優等生」卵が高騰4月14日 (火)核ごみ処分場 文献調査を容認「米がホルムズ封鎖」 13日から長期金利 27年ぶり高水準4月13日 (月)米イラン協議「合意至らず」首相「憲法改正、時は来た」観光施設で「バスの下敷き」4月12日 (日)米イラン協議 パキスタン厳戒アルテミス2 宇宙船が帰還目覚めるクマ 春から注意トップニューストップページへトランプ氏と教皇の対立「西欧社会の反発強める」 元駐バチカン大使9:30ロシア原油、3月の輸出収入が倍増 イラン情勢が追い風、研究機関7:00ディズニーシー25周年、業績絶好調 パーク拡張に限界、視線は海へ9:47ドクターヘリ飛べず、10都府県あわせて487日「命救えなくなる」6:00大阪市内に「EVバスの墓場」 トラブル相次ぎ、万博後に負の遺産に0:38「あの熊本城が崩れるのか」 作家・今村翔吾さんの衝撃と歴史的視点8:00