2026年4月17日 8時47分二階堂友紀法務省が入る庁舎 生成AI(人工知能)の普及で生じている新たな権利侵害に対応しようと、法務省は有識者による検討会(座長=田村善之・東大院教授)を立ち上げ、どういう場合に民事上の責任を問えるのか法的な整理に乗り出す。7月に結果をまとめて公表し、ガイドラインのような形で参照してもらえるようにしたい考えだ。 平口洋法相が17日の閣議後会見で発表した。24日に初会合を開く。 生成AIを搭載したアプリなどを使えば、歌手や声優の声を学習させて歌わせたり、俳優の画像をもとに動画を作ったりすることが簡単にできる。SNSに公開して収益を得ることも可能だ。 俳優の肖像など、商業的な価値のあるものについては「パブリシティー権」が認められるが、従来の判例は生成AIを想定していない。特に声優らの「声の権利」については判例がなく、どこまで保護されるか不明確だとの指摘があった。 検討会では、どういう場合にパブリシティー権の侵害に当たるのかや、民事上の不法行為として損害賠償を求められる範囲について整理する。業界団体や法律の実務家が参照できるガイドラインのような資料とするほか、一般の人が安易に権利侵害をすることがないよう注意喚起する狙いもある。 生成AIをめぐっては、性的な画像などをつくる「ディープフェイクポルノ」の被害も問題になっている。著名人だけでなく一般の人も被害に遭っており、卒業アルバムなどを使った子どもの被害も深刻だ。こうしたケースは肖像権の侵害として不法行為に当たると考えられているが、改めて整理して明確化する。検討会の結果がまとまれば、被害にあった人が民事訴訟を起こす際の参考にもなりそうだ。 法務省は検討会で議論する対象として、俳優の画像から、そっくりな人がアクションシーンを演じている動画を生成▽歌手の音声データから、その人が特定の楽曲を歌っている音源を生成▽声優の演じるアニメキャラクターの音声データから、そのキャラクターが特定の楽曲を歌っている音源を生成――といった事例を挙げている。歌手など本人が亡くなっている場合の権利についても検討する。この記事を書いた人二階堂友紀東京社会部|法務省担当専門・関心分野法と政治と社会 人権 多様性関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ4月17日 (金)熊本地震から10年京都の男児死亡、父親を逮捕ドクターイエロー 後継を発表4月16日 (木)皇位継承の議論 1年ぶり再開インバウンド最多 4282万人ディズニーシー 挑むクルーズ4月15日 (水)京都の11歳男児、遺体で発見国歌「政治的行為でない」「物価の優等生」卵が高騰4月14日 (火)核ごみ処分場 文献調査を容認「米がホルムズ封鎖」 13日から長期金利 27年ぶり高水準トップニューストップページへフィギュア「りくりゅう」が引退発表 ペアで日本勢初の五輪金メダル8:26生成AIによる権利侵害、法務省が法的整理へ 有識者の検討会を設置8:47「息子がいない」と通報、捜索で「お願い」 逮捕された父親の3週間17:19イスラエルとレバノン「10日間停戦で合意」 トランプ氏が投稿3:32青切符で車道に出る自転車ユーザー 自動車ドライバーが負う重い責任7:30たどり着けない生活保護 記者が感じた、あふれる誤解や中傷の弊害7:00