毎日新聞 2026/1/1 09:00(最終更新 1/1 09:00) 1661文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷中部大春日丘との2回戦の前に、グラウンドでチームメートと円陣を組む大分東明の鶴田英士主将(右から2人目)=東大阪市で2025年12月30日午前9時25分、岡田愛梨撮影 第105回全国高校ラグビーフットボール大会に出場している大分東明のプロップ・鶴田英士主将(3年)は大会直前、突如として命に関わる病に侵された。「人食いバクテリア」との異名を持つ劇症型溶血性レンサ球菌感染症を患い、手術と入院を余儀なくされた。「グラウンドに立てなくても一緒に戦いたい」。そう決心して闘病し、1回戦を突破した後には花園でチームメートと合流できるまで回復した。選手たちは「英士のために勝とう」と2年連続の8強進出に向け闘志を燃やしている。 2回戦を翌日に控えた2025年12月29日夜、チームが滞在する東大阪市内のホテル。食堂のガラス戸が開き、車いすを押された鶴田選手が姿を見せた。何も知らされていなかった選手たちは一瞬の沈黙の後、「おお! 英士だ。おかえり」と一斉に立ち上がり、闘病中の主将を拍手で迎えた。Advertisement宿舎でチームメートと合流し、手術を受けた左足を見せる大分東明の鶴田英士主将(手前右)=東大阪市で2025年12月29日午後6時59分、岡田愛梨撮影 「意外と痩せていないね」。冗談めかすチームメートに囲まれてはにかむ鶴田選手の姿に、白田誠明監督は「これで全員がそろった」とうなずいた。 福岡県大野城市出身の鶴田選手が父親の影響でラグビーを始めたのは、小学1年生の時。高校はチームが掲げる「エンジョイラグビー」に憧れ、大分東明を選んだ。恵まれた体格で1年生からフォワードのリザーブで試合に出場し、2年時には花園ベスト8を経験した。 「自分がうまくいかない時もポジティブでいられる。鶴田がいると、チームに勢いがつく」(白田監督)と明るい性格も買われ、新チームではフルバックの田中勝斗選手(3年)とダブルキャプテンを任された。 宿敵・大分舞鶴との激戦を制し、花園出場を決めていた12月初旬、寮で休んでいた時に突然左足が痛み始め、40度以上の高熱を発した。救急搬送され、大野城市に戻って入院した。医師から告げられた病名は劇症型溶血性レンサ球菌感染症。手足の急速な壊死(えし)や多臓器不全を引き起こす感染症だ。中部大春日丘との2回戦の前に、ウオーミングアップする選手と話す大分東明の鶴田英士主将=東大阪市で2025年12月30日午前9時22分、岡田愛梨撮影 2~3カ月の入院を告げられ、左足の甲の壊死した患部を切除する手術を受けた。「意味が分からない」と涙があふれ、自分に何が起こったか理解が追いつかなかった。病室で塞ぎ込む中、「リハビリをして大学でラグビーを続けたい」と前向きになれたのはチームメートの言葉のおかげだった。 フランカーの浜田琉斗選手(3年)は「俺たちが花園優勝するから」と電話で伝え、他の選手も「絶対勝つから」とLINE(ライン)でメッセージを送った。 鶴田選手は「選手たちはいつも一緒に過ごす友達であり仲間。プレー以外でチームに貢献しよう」と、試合中のスクラムの組み方など花園での経験を後輩にメッセージで伝えた。大分東明のベンチには鶴田英士主将の練習用ユニホームも掲げられた=東大阪市で2025年12月30日午前9時26分、岡田愛梨撮影 チームが花園入りしてからは「応援に行かせてほしい」と毎日のように頼み込んだ。担当の医師は熱意にほだされて現地の病院を手配し、一時外出を許可してくれた。白田監督の提案で「サプライズ」でのチーム合流を決め、29日朝に両親、きょうだいと一緒に花園へ出発。ホテルで久しぶりに仲間たちと再会した。 30日の中部大春日丘(愛知第1)との2回戦。鶴田選手は試合前、いつも通りウオーミングアップを終えた選手一人一人の背中をたたいて鼓舞し、円陣に加わった。もう一人の主将の田中選手が「英士のために絶対勝ちきろう」と声をかけ、チームメートたちが「おう!」と力強く応じた。中部大春日丘との2回戦の後半、車いすから立ち上がって応援する大分東明の鶴田英士主将(中央)=東大阪市で2025年12月30日午前10時28分、岡田愛梨撮影 試合は7点リードで折り返したが、後半開始後の連続トライで逆転される展開に。流れが相手に傾きかけると、ベンチで応援に回った鶴田選手はこらえきれずに車いすから立ち上がり、「頑張れ」と声を張り上げた。チームは後半18分に逆転し、23分にもトライを決めてリードを広げた。最後は同点に持ち込まれたものの、くじ引きで3回戦進出を決めた。 「みんな100%の力を出し切ってくれた。ありがとう」。熱戦の余韻が残るグラウンドで、鶴田選手はチームメートをねぎらった。 元日にある3回戦の相手は、強豪の東海大大阪仰星(大阪第1)。「必ず勝ち進んで目標のベスト4入りを達成してほしい」と願い、再びグラウンドで仲間たちを見守る予定だ。【岡田愛梨】【時系列で見る】関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>