市街地のヒグマ駆除は超高難度「腕前だけでは足りぬ」 ハンター見解

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有料記事聞き手・原知恵子2025年11月2日 6時00分札幌市ヒグマ防除隊の玉木康雄隊長=2025年9月、札幌市中央区、原知恵子撮影 196万人が暮らす札幌市のヒグマの出没状況が過去最多ペースで推移している。民間人ながらハンターとして最前線に立つ「ヒグマ防除隊」の玉木康雄隊長(63)に、市街地でのクマ対応の難しさやプロフェッショナルの現場の背景を聞いた。    □ 猛獣であるヒグマの捕獲の難易度はそもそも高いのですが、市街地での駆除は、山中よりもさらに高難度になります。 ヒグマは反撃してくるのが当たり前。手負いで興奮した状態は非常に危険です。そんなクマを市街地に逃すような事態は、絶対に起こしてはなりません。 一般的に、ヒグマの急所とされるのは、バイタルポイント(=心臓や肺周辺)とブレーンシステム(=脳幹神経周辺)です。 命中率が高いのは、範囲が広いバイタルポイント。クマ狩猟では、まずバイタルしか狙いません。 ただ、バイタルは着弾しても、即倒するとは限らない。猛スピードで反撃や暴走をされるリスクが払拭(ふっしょく)できません。2021年6月18日に札幌市の市街地に現れたヒグマ=北海道テレビ放送(HTB)提供 そのため、私は隊員にあえて「市街地では、可能な限りブレーンシステムを狙って欲しい」と依頼します。 ブレーンシステムはだいたい人間の拳ぐらいの大きさ。命中の難度は飛躍的に上がりますが、脳幹を撃ち抜けば、ヒグマは即倒し、行動不能にできます。 その上で、暴走リスクをさらに下げるため、防除隊は「脳幹と同時にバイタルも同時貫通させる完璧な一発」を狙います。その範囲は、わずかに5センチ程度です。 クマは頭や首を動かすことが…【30周年キャンペーン】今なら2カ月間無料で有料記事が読み放題!詳しくはこちら相次ぐクマ被害クマが人の生活圏に出没するケースが増え、人身被害も相次いでいます。被害現場の取材を通して見えたものや対策、専門家の知見をまとめます。[もっと見る]こんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ11月2日 (日)DNA型提出を複数回拒否自動車メーカー 展示さまざま山手線 丸くなって100年11月1日 (土)ガソリン旧暫定税率 廃止決定日中首脳が会談備蓄米の買い戻しを検討10月31日 (金)米中首脳会談、両者歩み寄り政府、クマ対策を議論日銀が追加利上げ見送り10月30日 (木)リニア新幹線、工事費4兆円増防衛費増額、米側に伝えるクロスワード日本登場100年トップニューストップページへ「家賃払ってきたかいが…」アパートで現場検証 26年前の女性殺害23:06未解決殺人の現場、4割で建物消滅 名古屋の事件は遺族が自費で保全6:00大谷翔平は「1番投手兼DH」、中3日で登板 ドジャース連覇なるか6:05映画監督の阪本順治さん、脚本家の宮藤官九郎さんらに紫綬褒章5:00高市首相が台湾代表と会談 APEC開催の韓国で 中国側は抗議20:23自維連立で候補者擁立どうなる? 次の衆院選、気をもむ愛知の議員6:00