「おっかなくて」外出控える住民 クマ警戒の市職員襲われる 山形

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森下裕介 黒川和久2025年11月1日 22時00分クマの被害にあった遺跡の近くにある稲荷森古墳の駐車場は臨時で閉鎖された=2025年11月1日、山形県南陽市長岡、黒川和久撮影 1日午前6時40分ごろ、山形県南陽市の長岡南森遺跡近くで、市職員の男性(58)が体長約1メートルのクマに襲われ、けがをした。 市総合防災課や南陽署によると、10月29日に市立赤湯小学校付近にクマが現れたことを受け、職員2人で周辺を警戒していたところ、やぶの中から出てきたクマに襲われたという。男性は右手をひっかかれて骨折し全治3カ月の重傷を負った。命に別条はないという。 市によると、2人は折れていた柿の木の様子を確かめようとして襲われたとみられる。 市は、クマが出没した地点の近くに箱わなを設置。消防に要請し、熱源を感知できるドローンで空からもクマを探したが、午後7時時点で見つかっておらず、2日も巡回を続ける。 長岡南森遺跡は、29日にクマが入り口のガラスを割った赤湯小から南に約500メートル。周辺には住宅が立ち並び、畑が点在する。 「歩いていがね。おっかなくて」。鈴木智恵子さん(81)はそう怖がった。今までは近くの友達の家に歩いて行っていたが、この数日は外出を控え、出かけるときは車で移動している。 軒先につるしていた干し柿は家の中に入れた。「この森の中にいるのかな。早く捕まえてほしい」 職員約10人が木々の生い茂る遺跡を囲むようにして警戒に当たっている。 近くの国史跡「稲荷森古墳」は、駐車場が臨時閉鎖された。市は周辺の住民にチラシを配ったり、防災無線で注意を呼びかけたりしている。 クマは付近にとどまっている可能性がある。市総合防災課の高野祐次専門員は「近くの方は不要不急の外出を控えるなど十分注意してほしい」と話している。周辺では10月28日以降、今回を含め6件のクマの出没情報が寄せられている。【30周年キャンペーン】今なら2カ月間無料で有料記事が読み放題!詳しくはこちらこの記事を書いた人森下裕介東京社会部|裁判担当専門・関心分野司法、刑事政策、人権相次ぐクマ被害クマが人の生活圏に出没するケースが増え、人身被害も相次いでいます。被害現場の取材を通して見えたものや対策、専門家の知見をまとめます。[もっと見る]こんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ11月1日 (土)ガソリン旧暫定税率 廃止決定日中首脳が会談備蓄米の買い戻しを検討10月31日 (金)米中首脳会談、両者歩み寄り政府、クマ対策を議論日銀が追加利上げ見送り10月30日 (木)リニア新幹線、工事費4兆円増防衛費増額、米側に伝えるクロスワード日本登場100年10月29日 (水)高市首相、トランプ氏と会談山上被告が殺人罪認める7割の国が目標未提出トップニューストップページへ小泉氏、中国軍活動に深刻な懸念 対話重視の姿勢も 日中防衛相会談21:46「核軍縮の進展が水泡」トランプ氏投稿批判 パグウォッシュ会議開幕21:00姉を殺害容疑 「家族3人殺した」と出頭の男 両親の殺害も関与か21:00大谷翔平が第7戦で登板か 山本は冷静沈着、佐々木は運も味方に16:30クマに襲われる飼い主、「鳴き声がうるさい」ビーグル犬が見せた雄姿14:00歌があったから向き合えた認知症 夫の問い、答えた妻は歌手になった6:00