共通テストの「現役志願率」も 特別支援学校生を母数に含まず計算

Wait 5 sec.

島崎周 植松佳香2025年12月9日 21時00分大学入学共通テストの会場=2025年1月18日午前、東京都文京区、友永翔大撮影 大学入学共通テストの現役志願率が、特別支援学校生を母数に含まず算出されていた。大学入試センターが9日、明らかにした。 用いてきた統計の速報値では必要な生徒数が不明なためと説明する。特別支援学校をめぐっては、文部科学省が発表する大学進学率の算出にも卒業生数が母数に含まれていない問題が明らかになり、同省が見直しを進めている。 大学入試センターによると、現役志願率は、来年3月に卒業予定の「現役生」のうち、共通テスト出願者の割合。学校基本調査の速報値で分かる高校(全日制3年生と定時制4年生)と中等教育学校(後期課程3年)の生徒数でテストの現役志願者数を割り、算出する。その分母に、特別支援学校高等部本科3年の生徒数を含めていなかった。 センターは「文科省が発表する学校基本調査の速報値に特別支援学校の学年別人数がないため」と説明する。共通一次時代の1979年から続く算出方法だという。 学校基本調査は例年、速報値が8月ごろ、確定値が12月ごろに発表される。速報値に特別支援学校の学年別人数がない理由について、文科省は「現時点では確認できていない」と説明した。センターは、文科省の見直し作業にあわせて今回の現役志願率を公表する方針。 大学進学率の算出をめぐる問題について、9日の中央教育審議会の特別支援教育に関する作業部会に出席した全国特別支援学校長会の緒方直彦会長は「非常に残念に思っている。至急、改善と調査結果の修正を望む」と述べた。他の調査でも同様のことがないかの確認を求め、「障害のある子どもやその保護者、学校関係者などの信頼回復に全力で当たっていただきたい」と話した。 全国肢体不自由特別支援学校PTA連合会の有吉万里矢会長も、保護者の立場から「大変遺憾」と資料の修正を求めた。「子どもたちのことが忘れられないようにと願っている」と話した。 文科省の担当者は「関係の皆様に心からおわび申し上げる」と謝罪。過去の大学進学率の再集計や、担当者への聞き取りなど見直し作業を急いでいると説明した。この記事を書いた人島崎周東京社会部|文部科学省担当専門・関心分野性暴力、性教育、被害と加害、宗教、学び、人権植松佳香東京社会部|教育担当専門・関心分野子ども、教育、労働、国際関係こんな特集も教育情報(PR)注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ12月9日 (火)感染症ODA、日本が半減へタイ、カンボジアに空爆本州で唯一クマいない千葉県12月8日 (月)中国軍機がレーダー照射公明「発祥の地」で撤退論消える「宮型」霊柩車12月7日 (日)FIFA トランプ氏に「平和賞」サッカーW杯 オランダと初戦高齢者の医療費 負担見直しへ12月6日 (土)闇バイト強盗の指示役か 逮捕衆院定数削減 自維が法案提出防衛費増額 27年から所得増税トップニューストップページへ【更新中】青森・震度6強、負傷者51人に 初の後発地震注意情報も19:54「後発地震注意情報」に地元は「自粛モード」危惧 自治体は警戒続く19:55ジャカルタで火災、22人死亡 日本のドローン関連企業の拠点も入居21:01世界最大のプロペラ輸送機が墜落 ロシア軍、搭乗の7人全員死亡か20:29旧統一教会の田中会長が辞任会見「心痛与え、謝罪の意を込めおわび」19:20中国の根拠なき主張に日本も反論、続く情報戦 国際社会にアピールも18:00