朝日新聞記事有料記事編集委員・佐々木英輔2025年12月9日 19時55分 8日夜に発生した青森県東方沖を震源とする最大震度6強の地震では、3年前に新設された「後発地震注意情報」が初めて発表された。続いて巨大地震が起こりうるとされ、1週間にわたる警戒期間が続く。どのような対応や備えが必要なのか。 ブランドサバ「八戸前沖さば」で有名な八戸港(青森県八戸市)。地震から一夜明けた9日朝は、ほとんどの船が漁を取りやめた。後発地震注意情報を受けての対応だった。八戸みなと漁業協同組合の高橋雅彦参事=2025年12月9日午後2時37分、青森県八戸市湊町大沢、堅島敢太郎撮影 気象庁によれば、巨大地震が続いて起きる可能性は1%程度。「100回に1回だとしても、事故に遭っては大変。東日本大震災の経験もあり、漁を控えている」と八戸みなと漁協の高橋雅彦参事(60)。 サバの漁獲量が減少傾向にあるが、今年はそれを埋めるようにホッキ貝が好調だっただけに、地震の打撃は計り知れない。「1週間の休漁は死活問題だ」 八戸市は、細い路地に小さな飲食店が立ち並ぶ「横町」の文化が中心部に根付く。八戸市役所近くの市街地では、ガラスが割れている店舗が複数あった=2025年12月9日午後0時29分、青森県八戸市、黒田早織撮影 そのうちの一つ、「たぬき小路」にあるワインバーでは9日午後、オーナーの寺沢淳一さん(36)が、割れた食器類の片付けをしていた。 地震の瞬間は、閉店作業中だった。梁(はり)の上に飾っていた花瓶が落ちて割れ、棚の1列目のワイングラスは全て粉々に。「明日はどこから片付けようか」と心配で、あまり眠れなかった。「たぬき小路」にあるワインバー「Bar Rencontre(ランコントル)」。オーナーの寺沢淳一さん(36)が、カウンターの中で散乱したガラス類の片付けをしていた=2025年12月9日午後1時8分、青森県八戸市、黒田早織撮影 後発地震注意情報は意識せざるを得ない。大きい余震が来る度に身構えてしまうといい、「まだまだ油断できないし、安全優先で行動はしたい」。■「1週間くらいの我慢だろう…関連ニュースこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ12月9日 (火)感染症ODA、日本が半減へタイ、カンボジアに空爆本州で唯一クマいない千葉県12月8日 (月)中国軍機がレーダー照射公明「発祥の地」で撤退論消える「宮型」霊柩車12月7日 (日)FIFA トランプ氏に「平和賞」サッカーW杯 オランダと初戦高齢者の医療費 負担見直しへ12月6日 (土)闇バイト強盗の指示役か 逮捕衆院定数削減 自維が法案提出防衛費増額 27年から所得増税トップニューストップページへ【更新中】青森・震度6強、負傷者51人に 初の後発地震注意情報も19:54「後発地震注意情報」に地元は「自粛モード」危惧 自治体は警戒続く19:55前橋市の前市長のホテル問題、相手の男性職員が退職 停職処分を受け19:30世界最大のプロペラ輸送機が墜落 ロシア軍、搭乗の7人全員死亡か20:29旧統一教会の田中会長が辞任会見「心痛与え、謝罪の意を込めおわび」19:20中国の根拠なき主張に日本も反論、続く情報戦 国際社会にアピールも18:00