旧統一教会の田中会長が辞任会見「心痛与え、謝罪の意を込めおわび」

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有料記事北野隆一2025年12月9日 19時20分記者会見で辞任の理由を話す世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長=2025年12月9日午後4時18分、東京都渋谷区、酒井祥宏撮影 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長(69)は9日、東京都渋谷区の教団本部で記者会見し、同日付で辞任したと発表した。理由の一つを「私たちの活動が一部の方々に深いご心痛を与えた。被害を訴える人がいることに対する道義的立場から」と話し、「謝罪の意を込めたおわび」を表明した。 後任には教団の元副会長で、教団の「神(しん)アジア太平洋大陸会長」の堀正一氏(55)が就任する。 田中氏は2020年に会長に就任。教団は今年10月、献金の返金要求に対応する「補償委員会」を設立し、「法の枠を超えて向き合うことにした」と説明。全国統一教会被害対策弁護団が申し立てた集団調停の多くがこの数カ月間で和解したことも含め、「解決に向けて動き始めた」と主張した。 東京地裁が3月、教団の解散を命じる決定を出したのに対し、教団側は不服として即時抗告。東京高裁では11月、文部科学省と教団が最終的な主張を訴えたとみられ、審理が終結した。高裁でも解散命令が維持されれば、清算手続きが開始される。 解散命令確定後についての質問に田中氏は、「高裁で覆ると信じている。解散後のことは清算人次第であり、不明確なことが多すぎて決められない」と答えた。 韓国にある教団の世界本部からの指示について、田中氏は「補償委員会は世界本部からも独立しており、アプローチしても対応しないでしょう」と説明した。山上被告降版「背景に教団の存在は事実」 教団の問題は、22年7月の安倍晋三元首相銃撃事件で改めて注目された。安倍氏を殺害したとして殺人などの罪に問われている山上徹也被告(45)は、奈良地裁で行われている公判の被告人質問で、母親が教団に献金をしたことで生活が苦しくなったなどと供述。安倍氏銃撃の動機について「教団への怒りがあり、被害への報復として打撃を与えたいと思った」などと述べた。 山上被告の公判について田中氏は、「事件の背景に家庭連合が存在しているのは事実。だが、動機は一個ではなく複雑な要因があったんだろう。それ以上は控えたい」と答えた。解散後の北海道への移転「みじんもない」 田中富広会長の記者会見での主な一問一答は以下の通り。 ――今回の辞任で、韓国の教…この記事を書いた人北野隆一東京社会部記者 兼 社史編修委員専門・関心分野北朝鮮拉致問題、人権・差別、ハンセン病、水俣病、皇室、現代史旧統一教会問題2022年7月8日に起きた安倍晋三元首相銃撃事件をきっかけに、旧統一教会の問題が関心が高まっています。最新ニュースをお伝えします。[もっと見る]こんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ12月9日 (火)感染症ODA、日本が半減へタイ、カンボジアに空爆本州で唯一クマいない千葉県12月8日 (月)中国軍機がレーダー照射公明「発祥の地」で撤退論消える「宮型」霊柩車12月7日 (日)FIFA トランプ氏に「平和賞」サッカーW杯 オランダと初戦高齢者の医療費 負担見直しへ12月6日 (土)闇バイト強盗の指示役か 逮捕衆院定数削減 自維が法案提出防衛費増額 27年から所得増税トップニューストップページへ【更新中】青森で震度6強、全ての津波注意報を解除 負傷者は30人16:05崩落する壁、倒れる灯籠、陥没する道路 上空から見た震度6強の世界17:30旧統一教会の田中会長が辞任会見「心痛与え、謝罪の意を込めおわび」19:20中国の根拠なき主張に日本も反論、続く情報戦 国際社会にアピールも18:00「崖っぷち」の社民、平和・自由訴え続け ラサール石井氏が課題指摘18:00ハマス襲撃、生き延びた男性が2年後に自殺 生存者苦しめるトラウマ17:00