独自有料記事太田原奈都乃 平川仁 松田果穂2025年11月6日 5時10分「マッサージ店」から押収物を運び出す警視庁の捜査員ら=2025年11月4日午後6時7分、東京都文京区、関田航撮影 東京都文京区の「マッサージ店」で働いていた12歳のタイ国籍の少女が保護された。母親とともに来日し、その後、一人で取り残されていたという。潜在化する「人身取引」の一端だとみて、警視庁は店の経営者を逮捕して実態を調べる。 労働基準法違反(最低年齢)の疑いで4日に逮捕されたのは細野正之容疑者(51)。捜査関係者によると、容疑は今年夏ごろ、東京都文京区湯島3丁目の店舗で、12歳の少女を雇い入れ、客に接客業務をさせ、満15歳に満たない児童を労働者として使用したというもの。店は「個室マッサージ店」と称し、性的サービスが提供されることもあったという。 少女と母親は6月下旬に短期滞在(15日間)の在留資格で入国。少女は、日本に来たのは初めてで、日本語は話せなかった。 母親が7月中旬に出国したため、少女は一人取り残された。少女は、店側が借りた部屋で寝泊まりしながら店で働かされたとされる。わずかな食事代などを与えられていたという。入国から約3カ月後の9月中旬、東京出入国在留管理局を訪れ「働かされていた」と相談し、事件が発覚した。摘発された「マッサージ店」が入居する部屋(中央)では家宅捜索が行われ、明かりがともっていた=2025年11月4日午後5時44分、東京都文京区、関田航撮影 現在は保護され、「学校に通いたい」と話している。精神的なケアを優先して関係機関が帰国に向けた支援に取り組んでいる。母を信じた12歳、目覚めると一人 寝泊まりは台所で 少女は、タイ北部の中学校に通っていた。豊かな自然と涼しい気候から「小さなスイス」とも呼ばれる地域だった。 警視庁の捜査関係者によると、6月下旬、30歳前後の母親に連れられて初めて日本に来た。観光などが目的の「短期滞在」の在留資格で、滞在は15日間だけ認められていた。 少女が警視庁などへ話した内容によると、空港に降り立つと、母親と一緒に東京都文京区のビルへと向かった。ビルには看板のない「マッサージ店」が入居しており、母親から、ここで働くように言われた。男性客相手の性的サービスも教わった。この日の夜は、ビルの一室で母親と眠ったという。 しかし、母親は翌朝、いなく…【30周年キャンペーン】今なら2カ月間無料で有料記事が読み放題!詳しくはこちらこの記事を書いた人太田原奈都乃東京社会部専門・関心分野災害、選挙、人口減少こんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ11月6日 (木)米NY市長選 マムダニ氏が当確国のコロナ補助金 過大交付日経平均株価 一時5万円割れ11月5日 (水)外国人政策で閣僚会議初会合自衛隊 クマ対策後方支援へ犯罪被害者支援 手帳導入へ11月4日 (火)北朝鮮に首脳会談呼びかけ「国立大は今後減る」53%王貞治さんらに文化勲章11月3日 (月)ドジャース、2連覇未解決殺人事件 4割建物消滅暖房器具の事故、5年で596件トップニューストップページへNHK子会社、剰余金1030億円 8年前に検査院指摘も金額膨らむ5:00急進左派マムダニNY市長に身構える経済界 「NY離れ」の恐れも?18:00「キャンプ場新設」虚偽申請にコロナ補助金 1兆円超の国事業で何が18:26維新大阪支部も藤田氏秘書の会社に発注 政党交付金でビラ作成を依頼17:16COP30はBRICS台頭か 薄れる米国、温暖化対策進まぬ懸念も5:00スルメイカ、資源回復か漁再開か 小型船に漁停止命令「死活問題だ」22:18