毎日新聞 2025/11/5 11:15(最終更新 11/5 11:15) 934文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷箱根登山電車を見守ってきた瀬戸政幸さん=2025年10月22日午前11時8分、本橋由紀撮影写真一覧 1919年の開業当時の仕様を残し、愛されながら2028年1月に引退する箱根登山電車のレトロ車両(100形)を約40年見守ってきた技術者がいる。小田急箱根鉄道部の瀬戸政幸課長代理(56)だ。「自分でいじったところが残る一番かわいい存在」と魅力を語り、車両の思い出を振り返った。 100形車両は19年製のモハ1形(104、106号)と、27年製のモハ2形(108号)の3両が現役で走行している。木製部分を残した仕様で、国内で定期運行する最古の車両だという。Advertisement 瀬戸さんは工業高校を卒業した1987年、18歳で箱根登山鉄道(当時)に入社した。小田原市入生田にある検車区が職場で、新入社員として室内とモーターの点検に取り組んだ。技術係12年、班長7年を含む計29年、現場で働いた。 かつての車内は荷物棚の網が金属製ではなく、破れるとロープを縫って補修した。木製部を止める木ネジが擦り減ると、木材から切り出して新たなネジを作った。さびや傷がついた車体の一部を工具で切り取り、貼り替えて溶接と塗装で直したこともあった。引退が決まった箱根登山電車100形。シールドビームのヘッドライトも入手しづらくなっている。大平台駅で=2025年10月24日午前10時16分、本橋由紀撮影写真一覧 瀬戸さんは30代前半、班長になってすぐのころ、100形の車両を巡り、自身の「最大の危機」とも言える故障の対応にあたった。高圧電流が誤って低圧仕様の回路に流れ、一気に電線が溶けるなどの大幅なトラブルに見舞われた。毎日夜中まで修理し、復旧するまで5日間かかった。 こうした思い出を振り返りつつ、瀬戸さんは「手間はかかるが自分たちの手でいろいろなものが直せる。技術でお客様の命を預かっているという自負もあった」と語る。 一方、近年は技術の継承が課題になっている。100形は木造の屋根をキャンバス地の布が覆いコーティングしているのも特徴だが、張り替えられる専門家はすでに定年退職し、引き継ぐ業者も見つからなかった。機器や備品の確保が難しい現状もあった。 今は管理部門に勤め、車両の引退という苦渋の判断をした瀬戸さんは「最近の車両と違い、半導体を使っているわけでもない。部品さえあれば、かなり直せるが、屋根はどうにもならなかった」と無念さをにじませる。その上で「愛好家も多いため、早めに引退を公表した。あと2年、補修しながらイベントなどに取り組む」と話した。【本橋由紀】あわせて読みたいAdvertisement現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>