「苦しい状況でも諦めず」と充実感 5連覇の藤井聡太竜王、記者会見

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毎日新聞 2025/11/13 22:58(最終更新 11/13 22:58) 2195文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷竜王5連覇を達成して永世竜王資格者となると共に、永世棋聖、永世王位を合わせて史上最年少で永世3冠の資格を獲得した藤井聡太竜王=京都市伏見区の京都競馬場で2025年11月13日、新土居仁昌撮影 京都市伏見区の京都競馬場で12、13日指された将棋の第38期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催)第4局で、挑戦者の佐々木勇気八段(31)を降し、4連勝で防衛した藤井聡太竜王(23)が13日夜、京都競馬場内で記者会見した。 竜王位を奪取した2021年の第34期以来5連覇で永世竜王資格者となり、永世棋聖、永世王位を合わせて史上最年少で永世3冠の資格を獲得した。Advertisement 藤井竜王は「苦しい状況でも諦めずに指してきたのが実を結んだところもあった」と話し、充実感を漂わせた。 主なやりとりは次の通り。 ――史上初めての競馬場対局だった。指してみての感想は。 藤井竜王 競馬場に来ること自体初めてだったが、前日は普段見られないところを含めて案内してもらって楽しい経験になりました。対局場も素晴らしい環境を整えてもらって、2日間通して集中して指すことができたと感じています。 ――全4局を振り返って一番出来が良かった対局と理由は。 ◆(かなり考えて)印象に残っているという点ではこの第4局。内容は精査できていないが、佐々木八段に4五歩~4六歩と急所を突かれてしまって、長い持ち時間だと厳しくなったと思ったが、そこで勝負手を出して少し難しい局面を作れたと思うので、崩れずに持ちこたえることができたと感じています。 ――永世竜王は渡辺明九段、羽生善治九段に続いて3人目。永世竜王のイメージは。 ◆非常に重みのある称号ですし、私自身もそれを目指せる機会は限られていると思っていたので、今回それをつかむことができたのはうれしく思っています。 ――永世棋聖、永世王位と合わせて永世3冠。羽生九段が達成した時より2歳以上も上回る最年少記録となった。 ◆永世称号の資格は5期という形の棋戦が多いが、棋聖戦と王位戦の5期を振り返ってみても、どれももちろん大変なシリーズでした。その中でこういう結果が出せたのは幸運もあったと思いますし、また、本局もそうだが、苦しい状況でも諦めずに指してきたのが実を結んだところも少しはあったと感じています。 ――今期竜王戦は1日制五番勝負の王座戦と並行して行われ、王座は残念ながら失冠した。2日制七番勝負は18タイトル戦負けなし。五番勝負では2回目の失冠。持ち時間の違いもあるが、如実に結果が表れたことについてどう思うか。 ◆将棋は終盤戦が一番大事ではあるので、王座戦に関しては終盤戦の精度があまりよくなかったのが結果にも出てしまったと感じています。 その背景として実力もだが、持ち時間の違いはもちろんあります。それも含めて対応していかないといけないことなので、その点は課題と捉えてやっていきたいです。 ――前期と同じ佐々木八段の挑戦を受け、さまざまな戦型に対応したが。 ◆今期も佐々木八段にさまざまな作戦、工夫を見せられて、準備の段階で予想が難しいところもあったが、逆にこの2日制の中で対局するのは初めての展開も多かったので、新鮮な気持ちで楽しみながら指すことができました。 ――来年に向けた抱負は。 ◆まだあまり来年に向けて具体的な考えがあるわけではないが、やはり今期感じた課題として、終盤力というのもありますし、終盤は残り時間が少ない状況で迎えることになるので、残り時間の配分も含めた戦い方に改善の余地があったと感じています。そのあたりをよくしていけるように考えていきたいです。 ――前夜祭で武豊騎手が出席し、報道陣の取材に「藤井竜王の日々高みを目指す姿が刺激になる」と言っていた。他の人たちに影響を与える立場にあることについてどう思うか。 ◆そのように言っていただけるのはすごく光栄に思います。私自身も対局でいい時もあれば、なかなかうまくいかない時もある。長期的な視点で見た時に、少しずつでも前進していけるように意識しているので、これからもそう考えて取り組んでいけたらと思っています。 ――藤井竜王は「新しい指し方」という言い方で、新しい取り組みに挑戦したいと言っている。その成果と手応えは。 ◆佐々木八段の作戦が非常に多彩で、事前に予想しきれないところがあったので、第1局と第2局はどちらも予定通りではなくて、考えながらという形ではありました。長い持ち時間の中で、今まであまり指してこなかった形を指すことができて、実戦で考えてみないとなかなか分からないところも多いので、その点では非常にいい経験ができたと感じています。 少しずつそういう経験を積んでいくことで、自分自身の将棋の幅を広げていけたらと考えているので、今後もそういう気持ちを持って指していけたらと思っています。 ――藤井竜王は2日制のタイトル戦の方が1日制より好きではないかと言われているが、どちらが好きか。 ◆あまりどちらか一方が嫌いということはないんですけど、2日制の対局はタイトル戦の番勝負に限られるので、特別な舞台という意味での充実感はあります。対局で考えていると、何時間あっても足りないと感じることはよくあります。難しい局面でしっかり時間を使って考えられるのは私に向いているところもあると思います。 1日制自体が苦手ということはないが、残り時間が少なくなってきた時の指し手の精度に課題が残ってしまっていると感じているところはあるので、1日制だと時間の配分を意識するべきところはあるのかなとは思います。【新土居仁昌】【時系列で見る】関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>