Rust製のコマンドラインユーティリティ群「Rust Coreutils(uutils coreutils)」の最新版、version 0.4が公開されました。Rust CoreutilsはGNU Coreutilsとの完全互換を目指すuutilsプロジェクトの一環で、今回のリリースでは互換性・性能・クロスプラットフォーム対応の面で大きな前進が見られます。最新版では、GNUテストスイートの互換性が85%に到達しています。通過テスト数は前回比+12の544件に増加し、互換性が着実に向上しています。またパフォーマンスの面では、factorコマンドの高速化、cksumのベンチマーク追加、tsortとmkdirの修正など、実用面での最適化が進んでいます。さらに、OpenBSDやFreeBSD向けの改善が含まれおり、より多様な環境での利用が現実的になりました。その他、hashsumコードの改良、GNUのdateコマンドにおけるタイムゾーン処理との互換性向上など、細部のブラッシュアップも多数含まれています。Rust Coreutilsは、安全性と並列性に優れたRust言語で書き直されたUNIX系ユーティリティ群です。従来のC言語ベースのGNU Coreutilsに比べ、保守性やセキュリティ面での利点が期待されています。今回のリリースも、Rustによるシステムツールの実用化に向けた重要な一歩といえそうです。[via Phoronix]