朝日新聞記事有料記事渕澤貴子2025年11月14日 19時39分佐賀地裁武雄支部=2025年11月14日、佐賀県武雄市武雄町、渕沢貴子撮影 佐賀県警科学捜査研究所の職員=懲戒免職=によるDNA型鑑定不正を受けて、弁護士側が鑑定証拠への不信感を募らせている。佐賀地裁武雄支部で14日に開かれた覚醒剤取締法違反事件の初公判では、被告の弁護人が科捜研による鑑定資料などの証拠採用に「不同意」の考えを示した。弁護人は「証拠能力がない」と意見書で指摘した。 県弁護士会は所属会員に科捜研の鑑定証拠の「不同意」を検討するよう求めていた。 この日の裁判では、覚醒剤を所持、使用したとして同法違反の罪に問われた被告(26)が「覚醒剤という認識はなく、合法なものだと思っていた」と無罪を主張。検察側が、科捜研の鑑定書3通などを証拠として申請したが、弁護側は鑑定書や一部の供述調書を不同意とした。 これに対し、検察側は再度、証拠採用を求めたが、弁護側は「異議」を申し立てた。 弁護人の富永洋一弁護士は意見書で、「7年超の長期にわたり不正が判明せず、適切な管理監督者の立ち会いもなく担当者任せにしていた。ずさんな鑑定の実施状況や管理態勢に照らせば、科捜研職員が実施した鑑定には、公正性・誠実性、客観性・正確性に重大な疑義が生じる」と指摘。通常、捜査機関の鑑定書は裁判所が命じた鑑定人による鑑定書と同等の証拠として扱われるが、こうした扱いができる要件を欠き、「証拠能力はない」と主張した。 松村一成裁判官は「最低でも鑑定した2人の証人尋問は必要。それ以外にどの程度の証拠調べが必要か検討する必要がある」として、地裁本庁の複数の裁判官による合議で審理することを決めた。 検察官は、証拠調べの範囲に…【11月25日まで】全記事が読み放題のコースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちら関連ニュースこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ11月14日 (金)総合経済対策案を与党に提示山上被告の母、遺族らに謝罪警察官がクマ駆除可能に11月13日 (木)捜査情報漏らしたか 警官逮捕斎藤元彦・兵庫知事を不起訴知床の遊覧船沈没、無罪主張11月12日 (水)殺傷力ある武器、輸出拡大へ俳優の仲代達矢さん死去 92歳Suicaのペンギンが「卒業」へ11月11日 (火)議員定数削減、自維で温度差米政府機関の閉鎖、解除へ減る東京の農地 都が支援に力トップニューストップページへ立花孝志容疑者、罪認めて謝罪し示談進める方針 弁護人が動画で公表16:40サイバーエージェントの藤田社長が退任へ アメーバやアベマ立ち上げ18:16エピック、日本でiPhone向けアプリストア開設へ 来年1月にも19:00コメまた値上がり、過去最高の4316円に 銘柄米は4週連続最高値19:06大谷翔平の二刀流はとまらない バリー・ボンズ超えを阻む唯一の敵16:30「60人の客」の責任は? 12歳人身取引で、専門家は厳罰化求める19:00