福留庸友2025年8月1日 18時15分津波で流され、漂流していたカキ養殖いかだに乗り、海中で絡まったロープの状況を確認したり、切り落としたりする漁師たち=2025年8月1日午前6時55分、気仙沼湾、福留庸友撮影 ロシアのカムチャツカ半島付近で7月30日に発生した地震による津波で、カキ養殖いかだに被害が出た宮城県気仙沼市では、津波注意報解除から一夜明けた1日早朝、漁師たちが復旧作業を始めた。 東北最大の有人島・気仙沼大島北部の海域では、カキ養殖を営む3事業者が約130台の養殖いかだを設置。そのうち被害がなかったのは12台だけで、海中に沈んだり、いかだ同士がぶつかったりして破損するなどした。 漂流したままにすると、別の漁師の養殖いかだにぶつかったり、船の航路をふさいだりする恐れがあったため、午前5時半ごろから地区の漁師仲間6人は、自分たちの養殖いかだを邪魔にならない場所まで移動し、仮係留する作業をした。 海上でぶつかり折り重なったいかだに乗り、海中の状況を確認。育ったカキの付いたロープの一部は絡み合あっており、やむなく切断した。いかだを丁寧に切り離した後、船で引航した。 作業中、潮の流れが30分ほどで正反対に変わり、養殖いかだを運ぶ船がなかなか進まない場面もあった。漁師のひとりは「まだ潮の流れがいつもと違う。津波の影響は残っているね」と話した。 管理するいかだの4割以上に被害が見られる小松武さん(50)は「今年はカキが順調に育っていたので気持ちが落ち込む部分は大きいが、一日も早く津波前の風景に戻したい」と前を向いた。ただ、午前中に仮係留できたいかだのロープが午後には津波と思われる潮の流れで再び切れたという。「津波はまだ続いているようなので、明日の作業は様子を見るかもしれない。どれだけ復旧に時間がかかるかは分からない」と、もどかしそうに話した。この記事を書いた人福留庸友気仙沼駐在専門・関心分野東北、東日本大震災、メディア論こんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ8月1日 (金)子どもの学力、大幅に低下男性の育休取得率、過去最高ふるさと納税、1兆2728億円7月31日 (木)北海道から沖縄で津波観測兵庫で国内史上最高の41.2度川重裏金で海自トップら処分7月30日 (水)自民 両院議員総会を開催へフジCM、トヨタが再開5年後の給与上昇 半数が疑問7月29日 (火)首相は改めて続投の意向高校の教育課程を柔軟化へ夏休み「性的脅迫」に注意トップニューストップページへ前川さんの再審無罪確定 県警本部長「重く受け止め」 福井中3殺害17:39JA全中会長、来年3月に任期途中で辞任 システム開発で巨額の損失17:52高校野球でDH制を導入へ 投手の負担軽減など、来春の選抜大会から17:01東北新幹線、クマの次はイノシシに衝突 侵入経路はどちらも「不明」17:48駿台予備校、大学合格者数の公表を終了 「数字が形骸化、意味なく」16:56まるで「あんぱん」みたい 娘と孫がドラマに重ねる93歳の戦争体験17:30