Linux mainline Kernelの最新版「Linux 6.16」が7月27日(UTC)にリリースされました。Linus Torvalds氏は、「先週は落ち着いていて、大きな問題もなかったため、予定通り6.16をリリースした」とメーリングリストでアナウンスしています。Linux 6.16ではパフォーマンスの改善のほか、最新GPUへの対応や次世代CPU機能への準備が進められています。OpenVPN Data Channel Offload(DCO)の改善により、VPN通信の効率が向上したほか、さまざまな最適化・改善により、全体的なシステム反応速度の改善が期待されます。オープンソースのGPUドライバ「Nouveau」が、NVIDIAの次世代GPUアーキテクチャであるBlackwellおよびHopperに対応し始め、まだ初期段階ではあるものの、ゲームやAI用途での Linux 利用にも期待が高まっています。Intelの新たなCPU機能「APX」に備えたコードがカーネルに組み込まれ、将来的な高速化や電力効率の向上が見込まれています。Linuxの次期バージョンは「Linux 6.17」で、すでにマージサイクルが始まっています。Linux 6.17はUbuntu 25.10 や Fedora 43 など、2025年秋のディストリビューションに搭載される予定です。[via Phoronix]