岡本進 森北喜久馬 西堀岳路2025年8月1日 11時00分知事も出席し、津波の被害について福島県の各部長らが報告した県災害対策本部員会議=2025年7月31日午前10時33分、県庁、岡本進撮影 ロシアのカムチャツカ半島沖で30日に起きた地震の影響で、福島県内では50人ほどが避難所で朝まで一晩を過ごしたとみられる。うち27人は、JR常磐線の竜田駅(楢葉町)で立ち往生となった列車の乗客だった。 沿岸部に津波警報が出たのに伴い、常磐線は30日午前9時45分ごろから、特急列車は勝田(茨城県ひたちなか市)~仙台駅間、普通列車は東海(茨城県東海村)~仙台駅間で運転が取りやめとなった。JR東日本水戸支社によると、約3万2500人に影響が出たとみられる。計140本の列車が運休となり、すでに動いていた列車は最寄り駅で停車した。 太平洋から1・5キロほどの竜田駅には、水戸駅を午前7時19分に出発し、午前10時1分着の予定の普通列車が止まった。楢葉町は908世帯1627人に避難指示を出していたため、乗客30人が足止めになった。 JRと町によると、うち3人は駅まで車で迎えに来てもらうなどして自力で帰宅したが、列車の運転再開のめどが立たないため、残る27人は午後4時半ごろ、避難所となった町保健福祉会館に町のバスで移った。そのまま朝まで過ごし、31日午前5時過ぎに会館を出て、始発列車などに乗って帰宅したという。 隣の富岡町を訪れていた1人も、常磐線の列車の運転見合わせで帰宅が困難となり、町の避難所に1泊したという。 県によると、30日は沿岸部の8市町に47カ所の避難所が開設され、最大で1652人(いわき市1489人、相馬市56人、新地町45人、南相馬市37人、広野町25人)が避難した。避難者は、その日の午後10時時点で54人(楢葉町29人、いわき市14人、浪江町4人、富岡町3人、相馬・南相馬市各2人)がいたことから、その大半は避難所で夜を過ごしたとみられる。 沿岸の10市町に出た津波警報は30日午後8時45分に津波注意報に切り替わったが、避難所開設が長期になる可能性があったことから、いわき市、広野、新地両町からの申請を受け、県は30日、3市町に災害救助法を適用した。 災害発生時にさかのぼり、避難所開設や避難住民に配った水や食料品などの費用を国と県が2分の1ずつ負担する。県によると、3市町以外からの要請はなかったという。 31日午前にあった県の災害対策本部員会議では「現時点で津波による被害は確認されていない」と報告された。相馬港で30日午後9時57分に70センチ、小名浜港(いわき市)で31日午前0時26分に60センチの津波が観測された。こんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ8月1日 (金)子どもの学力、大幅に低下男性の育休取得率、過去最高ふるさと納税、1兆2728億円7月31日 (木)北海道から沖縄で津波観測兵庫で国内史上最高の41.2度川重裏金で海自トップら処分7月30日 (水)自民 両院議員総会を開催へフジCM、トヨタが再開5年後の給与上昇 半数が疑問7月29日 (火)首相は改めて続投の意向高校の教育課程を柔軟化へ夏休み「性的脅迫」に注意トップニューストップページへトランプ氏「相互関税」大統領令に署名 7日から発動、日本は15%8:46韓国に敗れ、撤退の嵐 「日本のエジソン」があきらめない有機EL11:00クマに襲われたか、血を流して倒れた女性発見 秋田の障害者施設9:3030代で血液がん、効かない抗がん剤 切り札の免疫療法が守った日常6:00「絞首刑が残虐でないと言うなら」 死刑囚3人が国に出させたい文書5:00祖父に聞けなかった被爆のこと あなたから聞けた、私にできること8:00