有料記事染田屋竜太2025年7月27日 14時00分群馬県大泉町の一角には、外国人が多く立ち寄る店舗が集まる地域がある=2025年7月22日午後、群馬県大泉町、染田屋竜太撮影 「日本人ファースト」を訴えた勢力が伸長した参院選で、人口の2割超が外国籍である群馬県大泉町でも、参政党候補の得票が最多だった。「共生の優等生」と言われる街を歩くと、一筋縄ではいかない現実の一端が見えてきた。 群馬の南東部、埼玉との県境にある大泉町は、ホームセンターやコンビニが点在する小さな地方都市だ。その一角にブラジルを中心にした外国料理の店が並び、英語やポルトガル語の看板が集まる。4万人余りの人口の22%が外国人(6月末時点)で、その65%以上はブラジル、ペルー人だ。 「外国人が義務を果たさず権利だけ持っていくというのは違うのではないか」。故郷ブラジルから約30年前に家族で大泉に来たヤマカワ・フォリア・ナタリア・レイコさん(35)は言う。 数年で帰る予定だったが、日本の小学校で日本語を学び、なじんでいったヤマカワさんに合わせるように、家族は日本に住み続けている。ヤマカワさんは埼玉の大学で職員として働く。SNSでは外国人を犯罪者とみるような言葉が飛び交い、それに「いいね」が付く。「日本人と同じように、犯罪を犯す外国人がいるのも事実。でも私は税金も納め、必要な義務は果たしている。『外国人』とひとくくりにしないで欲しい」と話す。35年、外国人と生きてきた町の本音外国人と「共生」してきたとされる大泉町。実際は日本人側も、外国人側も抱える複雑な思いがありました。 「日本国籍を取った方がいいのか」。ネパール国籍のグルン・ニラズさん(42)は参院選中、「外国人排除」のような声の高まりに、20年前に来日して以来、初めてそう感じた。 日本社会に溶け込もうとして…この記事を書いた人染田屋竜太東京社会部専門・関心分野事件・事故 国際ニュース(アジア)参院選20252025年7月3日(木)公示、7月20日(日)投開票の参議院選挙に関するニュースをお届けします。[もっと見る]こんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ7月27日 (日)やまゆり園事件 消えぬ不安石破首相の進退言及が焦点米マンガ賞、2氏が殿堂入り7月26日 (土)ニワトリ夏バテ 卵が高騰関税合意 日米認識差あらわジャングリア沖縄 オープン7月25日 (金)日経平均続伸、4万1826円気候変動対策は「国の義務」警察官、カメラ装着し職務7月24日 (木)日米、相互関税15%で合意に首相続投、元首相ら認めずオジー・オズボーンさん死去トップニューストップページへ「いじめ」で追い詰められた心 留学生は教室で金づちを振り下ろした12:00玄海原発構内にドローン3機飛行、「三つの光」に訂正 原子力規制委13:50外国人との共生「簡単じゃない」 参政党票上回った「優等生」の本音14:00歴史は繰り返す、されど同じ道はなし 18年前の自民党幹事長辞任劇10:00回答率100%、あふれた女性議員の「本音」 鹿児島の地方紙は問う13:00高1の夏、飲酒がばれて退学に 「重すぎる」女子生徒は裁判に訴えた6:00