2025.07.30乗りものニュース編集部tags: アメリカ軍, ミサイル・砲, ミリタリー, ロッキード・マーチンアメリカ本土以外では初です!洋上目標に見事命中 アメリカ陸軍は2025年7月16日、オーストラリアで実施されている多国間共同訓練「タリスマンセイバー」において、最新鋭のミサイル発射システムである「Mk70」の実弾発射訓練を実施したと発表しました。拡大画像SM-6を発射するMk70(画像:アメリカ陸軍)。 MK 70は、アメリカの大手防衛関連企業であるロッキード・マーチン社が開発したコンテナ型VLS(垂直発射装置)です。全長約12m(40フィート)あるコンテナ内部には、現在イージス艦などに装備されているMK 41 VLSが組み込まれており、コンテナ1つ当たりミサイル4発を装填できます。 MK 70の優れている点は、さまざまなプラットフォームにミサイル運用能力を与えられることです。たとえば、これまでVLSを装備してこなかった艦艇の甲板にMK 70を設置する、あるいは地上部隊が運用するトラックにMK 70をけん引させることで、瞬時にミサイル運用能力を付与することができるのです。 今回発射訓練を実施したのは、アメリカ陸軍第3マルチドメインタスクフォース(MDTF)で、司令部はハワイに置かれています。Mk70がアメリカ本土以外で実弾を発射したのは、これが初めてとなります。今回の訓練では、洋上に設置された目標に対して極超音速ミサイルであるSM-6(もともとは艦対空ミサイル)を発射し、見事命中させたとのことです。 Mk70に関しては、現在ドイツが導入を希望しているほか、日本においても三菱重工がライセンス生産に関する初期段階の協議をロッキード・マーチンとの間で開始しています。【大空に向かってドーンッ!!】Mk70の実弾発射試験を写真で(画像)