凍結口座の現金詐取事件、強制執行手続きを悪用か 看破した銀行も

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有料記事三井新 西岡矩毅2025年7月29日 10時32分事件の構図 裁判所にうその債権を申し立て、銀行の凍結口座から現金を引き出したなどとして、警視庁は、東京都渋谷区のコンサルティング会社「スタッシュキャッシュ」の実質的経営者、林竹千代容疑者(61)=横浜市=ら男3人を詐欺などの疑いで逮捕し、28日に発表した。認否を明らかにしていない。 犯罪収益対策課によると、3人の逮捕容疑は昨年8月、うその公正証書を東京地裁に提出し、強制的に財産を回収する「強制執行」の手続きによって、都内の法人名義の凍結口座からスタッシュ社に約610万円を振り込ませたなどというもの。 林容疑者らは法人名義の凍結口座を見つけると、法人側に接触。犯行グループの一人が法人の代表に就任し、凍結口座を入手した上で、スタッシュ社に債務があるとうそをついて公証役場で公正証書を作成させていた。それをスタッシュ社が裁判所に提出し、凍結口座から金を得ていたという。凍結口座から4億円超得たか 捜査関係者によると、これまでに複数の凍結口座からスタッシュ社に振り込まれた現金は計4億円超に上るという。 うその公正証書による強制執行手続きを悪用したとされる事例を受け、今年2月に最高裁は全国の裁判所に注意を呼びかけた。警視庁によると、今回の事件で現金が不正に引き出された疑いがある口座は、詐欺事件の被害金が含まれているとして「凍結」されていたといい、その金は被害者の救済に充てられるはずだったという。事件を防ぐ手立てはなかったのか。「双方がうそをつけば・・・」 裁判所が強制執行手続きをとる上で、根拠になりうるのが公正証書だ。作成する際は、公証人が当事者に確認し借用書なども参照する。ただ、口座の明細などの確認まではしないといい、日本公証人連合会は「債権者と債務者の双方がうそをついた場合、不正を見抜くのは難しいケースもある」とする。 捜査関係者によると、裁判所…こんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ7月29日 (火)首相は改めて続投の意向高校の教育課程を柔軟化へ夏休み「性的脅迫」に注意7月28日 (月)ガザで子どもの飢餓が深刻化2千超の医療機関で浸水想定スズメが急速に減少7月27日 (日)やまゆり園事件 消えぬ不安石破首相の進退言及が焦点米マンガ賞、2氏が殿堂入り7月26日 (土)ニワトリ夏バテ 卵が高騰関税合意 日米認識差あらわジャングリア沖縄 オープントップニューストップページへNYマンハッタンで銃乱射 警察官ら4人撃たれ死亡、27歳容疑者も9:43両院議員総会開催を自民幹事長が提案 石破首相「逃げずに説明する」10:33きょうも各地で39度予想、10月まで気温高い見込み 台風9号接近10:54プログラミングに女子「私の場所じゃない」変えるには 東大教授語る10:00【動画】三陸の灯だった 呑ん兵衛横丁の名店、62年最後の1日10:00飢えを救った上野・不忍池 コメ、麦、レンコン…埋め立てて耕作地に10:00