「共感の女王」住吉美紀さん ラジオ100年に考える“放送の流儀”

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毎日新聞 2025/9/15 05:30(最終更新 9/15 05:30) 有料記事 3753文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷TOKYO FMの平日朝の番組「Blue Ocean」を放送しているいつものスタジオでポーズをとる住吉美紀さん=東京都千代田区で2025年8月17日、猪飼健史撮影 元NHKアナウンサーで現在フリーの住吉美紀さん(52)は、TOKYO FMの平日朝の番組「Blue Ocean」(ブルーオーシャン)のパーソナリティーとなって14年目。「わかるー!!」とリスナーの投稿に深くうなずき「共感の女王」と呼ばれる。公共放送と民放、テレビとラジオを知る放送の“プロフェッショナル”だ。メディア環境が激変する今、住吉さんが大切にしたい「仕事の流儀」とは――。友達に「声」を届けた原体験 <住吉さんは、小学生と高校生の一時期を海外で暮らした。それが現在のラジオパーソナリティーの仕事につながっている> 小学1年生になるタイミングで、商社マンだった父の仕事の転勤で米シアトルに引っ越しました。それまで川崎市で母方のおばあちゃんと暮らしていたのですが、離れ離れに。 そこで、父が「カセットテープにみんなで声を吹き込んで、おばあちゃんに声のお便りを送ろう」と発案しました。「シアトルには桜の並木も……」なんて冒頭にナレーションを入れ、BGMもつけて、ちょっとしたラジオ番組のように父が仕立てて。私は「おばあちゃん元気ですか」とか「学校でこんな歌を習いました」のように吹き込み、最後に父が締める構成でした。 4年半アメリカで過ごして帰国するのですが、その後、高校1年生の途中から今度はカナダのバンクーバーに再び引っ越しました。中高一貫の女子校だったので、仲良しの友達と離れるのが本当にさみしかったんです。 まだインターネットもスマートフォンもないし、国際電話も高額で連絡を取るのは大変な時代。思いついたのが、小さい頃やっていたカセットに自分の声をラジオ風に録音して送ることでした。友達に「みっちゃん」って呼ばれていたので、タイトルは「みっちゃんだらけ」。 学校の話などをした後、「今バンクーバーではやってるこの曲を聴いてください」って、曲も挿入しました。航空便で送ると、同じようなカセットを友達も日本から返してくれました。これが私の原体験になっています。マイク前に猫のぬいぐるみ <1996年のNHK入局後は、「プロフェッショナル 仕事の流儀」や「紅白歌合戦」などの看板番組を担当し2011年にフリーに転身。翌12年から「ブルーオーシャン」のパーソナリティーを務める> NHK時代の「プロフェッショナル……」での私のインタビューの様子を見ていたブルーオーシャンのスタッフの方が、次のパーソナリティーに私を推薦してくださったと聞きました。 「プロフェッショナル……」は、その道のプロをゲストに招いてお話を伺う番組でしたが、ゲストのナチュラルな魅力を引き出すには、「私は仕事だから聞いているのではなく、一個人として、本当にあなたの仕事について知りたいのです」ということが相手に伝わるよう心がけていました。 NHKでは、たまにラジオ番組を担当することもありましたが、テレビが多かった。フリーになってラジオを始めてみると、驚きの連続です。NHKでは台本がきっちり細かくありますが、民放は「ここ、フリーでつないで」などと指示されることがよくあるんですね。 でも、最初は何を話したらいいのか分からない。NHKを代表して話している立場だった頃は、個人的なことはあまり言わない文化でしたし、そもそも、私の話や感想にみんな興味ないでしょって思っていました。 ところが、ブルーオーシャンのように一人でしゃべる番組では、頂いたメールを読んですぐ「では、次です」とやっていたら時間が余ってしまうし、聞いていて面白くありません。 番組がスタートして数カ月がたったある日、スタジオのマイクの前に…この記事は有料記事です。残り2263文字(全文3753文字)あわせて読みたいAdvertisementこの記事の筆者すべて見る現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>