ゆっくりアクセルで脱炭素化 愛媛・今治市の研究が「入試問題」に

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毎日新聞 2025/9/15 08:15(最終更新 9/15 08:29) 1228文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷アクセルトレーニングの記事を取り上げた過去問題集(右)と、原文となった英文毎日のプリントを手にプロジェクトの手応えを語る愛媛県今治市の住吉淳・環境政策課係長=同市で2025年9月11日、松倉展人撮影 「ゆっくり加速する運転は環境にも経済にも安全にもよい」。愛媛県今治市の若手職員らでつくる自主研究グループが、脱炭素化と燃費向上に向けて始めた「アクセルトレーニング」。この試みについて報じた英文毎日の記事が今春、公立はこだて未来大(北海道函館市)の入試で取り上げられた。車のアクセルの踏み方を工夫するだけで効果が上がる試み。2024年7月には全国に先駆け、今治市の公用車の一部でこの手法が取り入れられており、職員らは追い風と受け止めている。 はこだて未来大の25年度一般前期入試・英語は、「日本の市職員ら、ゆっくりアクセルを踏むことで約6%の燃料節約と二酸化炭素削減になることを突き止める」と題した24年4月4日の英文毎日記事(同日付の毎日新聞四国面に掲載された日本語記事の英訳)を全文引用した。設問は、「記事によるとアクセルトレーニングの目的の一つは何か」「誰の車両が研究に使われたか」「ゆっくり加速することによる効果として研究グループのメンバーが報告したことは何か」「今治市は今後、研究を続けるために何を考えているか」――を四者択一の英語で問い、理解度を試す。Advertisement二酸化炭素排出抑制と安全走行を目指し、愛媛県今治市がアクセルトレーニングを導入する公用車に貼っているステッカー=同市で2025年9月11日、松倉展人撮影 今回の問題と回答例は、9月発行の過去問題集「2026年版大学赤本シリーズ 公立はこだて未来大学」(教学社)で広く紹介されている。自主研究グループ当時からトレーニングに取り組んでいる今治市環境政策課の住吉淳・係長は「脱炭素の取り組みが交通事故抑制にもつながるという面白さが出題者に響いたのでしょうか。問題採用はプロジェクトの励みになります」と話す。 「自動車の発進時、時速20キロに達するまで5秒かける」というアクセル操作を習慣化することを目的とするのがアクセルトレーニング。多くのドライバーより緩やかな加速となるが、燃費改善と二酸化炭素の排出削減に加え、車間距離が常に確保され、事故を抑えて自動車保険料を減らすことにもつながる。こうした効果は、脱炭素化社会実現に向けた環境省の国民運動サイトでも紹介されている。 トレーニングは、車載器と連動したスマホアプリ上で日々採点を受けながら続けられるのが特徴。自主研究グループの実証研究を基に24年7月から公用車19台に取り入れた今治市の場合、不特定のドライバーが運転しているものの、3月末までの平均燃費は約13%改善された。ガソリン使用量は1台当たり年61・4リットル、ガソリン代は年約1万1500円の節約につながるとされる。これを市の全公用車410台に当てはめると、ガソリン代年470万円、二酸化炭素年間排出量約65トンの削減が試算されている。 今治市同様、50年までに二酸化炭素の排出実質ゼロを目指すゼロカーボン都市宣言をしている長野県塩尻市も、アクセルトレーニングの有効性を実証する2カ月間の試行を今年8月から10月まで続けている。公用車、民間団体の計15台で行い、その後は民間事業者にも成果を広く共有して行動の変容を促す考えだ。【松倉展人】あわせて読みたいAdvertisement現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>