Windows 11で発生中のSSD不具合の原因は"未完成ファームウェア"だった?

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最近、Windows 11のセキュリティアップデート(KB5063878とKB5062660)がSSDの問題を引き起こしているという報告がSNSやYouTubeで話題になっています。特にPhison製コントローラーを搭載したSSDに不具合が集中しているとされていましたが、Phisonは調査の結果、関連を否定。さらにMicrosoftもWindowsの更新プログラムが原因ではないとの公式声明を発表してます。今回、SSDメーカーのPhisonはこの問題に対してさらに明確な反論を行っています(The Verge)。Phisonによると、報告された不具合の多くは「エンジニアリングプレビュー版」のファームウェアやBIOSを使用したテスト環境に起因しているとのこと。これらは一般消費者向けではなく、性能評価用の試作版であり、安定性が保証されていません。These versions are performance preview drives and are not identical to those provided to end users through official distribution channels. We have observed that outdated firmware is still being used on some SSDs and we encourage any reviewers facing this to leverage updated channel firmware readily available through manufacturer-provided update utilities.これらのバージョンは性能プレビュードライブであり、公式流通経路を通じてエンドユーザーに提供される製品とは同一ではありません。一部のSSDで旧式ファームウェアが依然使用されている事例を確認しており、この問題に直面しているレビューアの皆様には、メーカー提供の更新ユーティリティを通じて容易に入手可能な最新ファームウェアを活用されることを推奨しますPhison USの社長Michael Wu氏は、「古いファームウェアが一部のSSDでまだ使用されており、レビューアーはメーカー提供のアップデートユーティリティを使って最新のファームウェアに更新すべきだ」と述べています。Phisonは不具合が発生したとされるPCDIY!コミュニティのテスト環境を再現し、問題がプレビュー版ファームウェアに起因していることを確認。正式版のSSDでは同様の不具合は発生しなかったとしています。なお、YouTuberのJayzTwoCentsは先週、「WindowsアップデートとSSDの問題は、我々が思っていたよりもはるかに深刻だ!」と主張しました。最新のWindows 11セキュリティアップデートを適用したあとにCrucial T500ドライブ(Phison E25コントローラー搭載)が故障し、電源を入れ直す必要があった様子を示しましたが、該当環境でプレリリース版のSSDファームウェアやBIOSが使われていたのかは不明です。まとめPhisonは今回の騒動は、未完成のファームウェアを使ったレビュー環境が原因であり、一般ユーザーが使用する正式版SSDでは問題は再現されていないという見解を示しました。MicrosoftもWindowsアップデートとの関連を否定しており、市販のSSDを使用している場合はとりあえず安心してもよいのかもしれません。