毎日新聞 2025/9/11 06:00(最終更新 9/11 06:00) 有料記事 2983文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷書店で平積みされた「私が見た未来 完全版」=東京都内で2025年5月、松山文音撮影 「7月5日に日本で大災害が起きる」という科学的根拠のない「予言」が国内外に広がった騒動は、インバウンド(訪日客)が減少するなど各方面に多大な影響をもたらした。 気象庁が「デマ」と指摘し、結局大災害も起きなかったが、実際に予言を信じた人はどのくらいいたのか。そして、「Xデー」前後で人々の予言に対する見方に変化はあったのか。 <主な内容> ・「予言」漫画が大ヒット ・ほとんどの人は信じていないが…… ・信じる度合い強い→買いだめ、人に拡散 ・あと知恵バイアス ・記憶を都合よく修正? ・カムチャツカ地震の影響は…… ・熟慮的・科学的思考との関係「予言」漫画が大ヒット 最初に、経緯を振り返っておきたい。 予言の出所は、漫画家・たつき諒さんの作品「私が見た未来 完全版」(飛鳥新社)だった。たつきさんは自身の予知夢の体験などを描き、夢を見た日などから大災害が起きるのは「2025年7月5日」と、あとがきに記していた。 作品は1999年に別の出版社(現在は解散)から刊行され、絶版となっていたが、この絶版本の表紙に「大災害は2011年3月」と書かれていたことから、最近になって「東日本大震災を予言していた」と注目されるようになった。再編集する形で21年に飛鳥新社から出版され、国内外で大ヒットした。 たつきさんは6月に出した自伝「天使の遺言」(文芸社)で、「夢を見た日=何かが起きる日というわけではないのです」と“軌道修正”したものの、交流サイト(SNS)では7月5日のXデーが近づくにつれて注目が高まっていった。ほとんどの人は信じていないが…… ともに社会心理学が専門の大薗博記・鹿児島大准教授と榊原良太・昭和女子大准教授は、この社会現象に心理学の理論がどの程度当てはまるかという観点でオンライン調査を実施した。 7月5日の前後でどのような変化があるかを確認するため、調査日は7月3日と10日に設定。対象は、過去の別の調査とひも付けできる全国の男女359人とした。 このうち予言を「全く知らない」と答えた人は41人しかいなかった。認知度は89%に上り、予言が広く知れ渡っていたことが改めて確認された。 41人を除く最終的な分析対象318人(24~78歳、平均年齢51・21歳)に、3日の段階で予言が当たると思うかどうかを、①全くそう思わない②そう思わない③あまりそう思わない④どちらともいえない⑤ややそう思う⑥そう思う⑦強くそう思う――の7段階で聞いたところ、⑤~⑦は計5人とわずか1・6%にとどまった。 ただ、全否定の①を選んだ人は40%程度で、①と答えた人を1点、⑦と答えた人を7点とするなど回答番号を点数にして合計し平均した値は2・18だった。 ②~④を選んだ人はそれぞれ20%程度おり、「当たると思う」と直接答えてはいないが、どこかで否定しきれない気持ちがあることをうかがわせる結果となった。信じる度合い強い→買いだめ、人に拡散 そのうえで、「全く信じていない人よりは信じていた人」にはどのような傾向があったのか。…この記事は有料記事です。残り1722文字(全文2983文字)あわせて読みたいAdvertisementこの記事の筆者すべて見る現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>