毎日新聞 2025/9/15 10:15(最終更新 9/15 10:15) 943文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷兼田柾人さん=広島市西区で2025年9月8日午後2時10分、西山夏奈撮影兼田柾人(かねだ・まさと)さん 母貴代(きよ)さんが1994年に創業した洋菓子製造・販売「櫟(くぬぎ)」(広島市西区)の社長を務める傍ら、広島発祥とされるバウムクーヘンの振興に取り組んでいる。 忙しく働く母に代わって、幼い頃から祖母が食事を用意してくれていて「生粋のおばあちゃん子だった」。祖母は広島への原爆投下で被爆し、貧しい時代を生きた経験から「ごはんを残しちゃいかん」とよく語り、おなかいっぱい食べられることに感謝の気持ちを持つ大切さを教えてくれた。Advertisement 高校1年生の時、祖母が亡くなり、家族の夕食作りを担うようになった。母と弟の食事、ボクシングに打ち込んでいた自らの減量のための食事を分けて準備するなど試行錯誤するうちに、料理の面白さに目覚めていく。高校卒業後は、東京の調理専門学校に進学し、卒業後は創作料理店で約2年間勤めた。 その後、知人の紹介でシンガポールへ渡って和牛ビジネスに奔走していたころ、貴代さんが体調を崩したことを知り、20代半ばで広島に戻って、仕事を手伝うようになった。「櫟」の定番商品のバウムクーヘン「月」と「太陽」=広島市西区で2025年9月8日午後2時12分、西山夏奈撮影 櫟の看板商品の一つであるバウムクーヘンは、広島との関係が深い。第一次世界大戦で捕虜として広島市の離島「似島」の収容所にいたドイツ出身の菓子職人、カール・ユーハイムが、日本で初めてバウムクーヘンを焼き、1919年に県物産陳列館(現原爆ドーム)で開かれた展覧会に出品したことで国内に広まったとされる。 似島が「日本のバウムクーヘンの発祥の地」であることを多くの人に知ってもらおうと、2024年3月、県内の有名菓子店などに声を掛けて「広島バウムクーヘン振興協議会」を創設。これまでに、子どもたちを対象にバウムクーヘンを作るイベントなどを開催しており、「バウムクーヘンをみんなで一緒に作って食べて、笑い合える時間というのは平和そのもの。今後もつないでいきたい」と意気込む。現在は会長も務める。 24年11月には櫟の社長に就任し、海外での売り上げ拡大のために台湾や香港への輸出などに力を入れる。「お菓子を通して、みんなの中に『ちょっと』を作りたい。しばらく会っていない人に『ちょっと』会ってみようかな、『ちょっと』話してみようかなとか。お菓子から始まるつながりを作れたら」と話している。【西山夏奈】【時系列で見る】関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>