毎日新聞 2026/3/8 08:15(最終更新 3/8 08:15) 1329文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷小松左京の書斎で資料を探す、小松の次男実盛さん=小松左京ライブラリ提供 「日本沈没」などで知られるSF作家、小松左京(1931~2011年)の全作品を人工知能(AI)に読み込ませる作業が次男の実盛さん(62)の手で続けられている。AIをテーマにした未完の長編小説の続きを書かせることが目標だ。同じことに挑む専門家が頭を悩ませてきたのは終わり方。人間でしか判断できないためだ。果たして“終わり”は来るのだろうか。 実盛さんは、小松作品の著作権管理団体「小松左京ライブラリ」(神戸市)を運営。AIの急速な発展に関心を持ち、25年秋から小説やルポルタージュなど約3000に上る全作品のテキストデータをグールグルの「Gemini」など複数の生成AIに読み込ませている。Advertisement 2月までに30編ほどの作品をAIに入力。作品の解釈を尋ねたり、短編小説を書かせたりしている。アメリカが自主的に孤立を選ぶ「アメリカの壁」やある日突然首都圏が雲のような物体に覆われてしまう「首都消失」などを読み込ませると、現代のトランプ政権や副首都構想などを交えた分析をすることも。入力作品が増えるほど小松の作風に近づいていると感じるという。 完結を目指す長編小説は「虚無回廊」。1986年から92年にかけ断続的に雑誌連載された。 長さ2光年、直径1・2光年の「茶筒みたい」な物体が宇宙空間に出現。人類はAIを発展させた「人工実存(AE)」を搭載した無人探査機を探索に送り出す。AEは地球との交信を絶った後も探査を続け、地球外の知的生命体とも交流していく。徳間書店版、虚無回廊の表紙=小松左京ライブラリ提供 だが、掲載誌が休刊し、物体が100億年前に作られ、物体との交信を図る方法が見つかったところで作品は途切れた。小松は2000年に出された単行本の第3巻のあとがきで「完結が、どういう形をとるかは、私自身まだはっきりしない」と書いている。 実盛さんによると、現状で虚無回廊の続編をAIに書かせてみると前後の設定に矛盾があったり、人間が読むと不自然な部分がでてきたりするという。一方で「父の作品は話が面白くても、設定が陳腐化しているものが多い。AIで現代風にリメークし、ジュブナイル(青少年向け小説)にできるかもしれない」とも期待する。 生成AIの「進化」のスピードは速く、実盛さんは「虚無回廊の完結も自分の目の黒いうちにはできないだろうと思っていたが、3、4年でできてしまうかもしれない」と感じることもある。ただ自分が作品を入力して、人間がしてきた創作をAIがすることには空恐ろしさも感じる。「使い方が問われる道具です」と実盛さんは話す。専門家も期待 ライブラリは15年に小松作品の全テキストデータを公立はこだて未来大(北海道函館市)でAIに小説を書かせる研究を進めていた松原仁教授(現・京都橘大教授)の研究グループに提供していた。 松原教授も虚無回廊の続きをAIに書かせてみたが、最大の課題は「終わり方」だった。「虚無回廊は長編かつテーマが壮大で、続けようと思えばいくらでも続けられる。終わり方の判断がつかなかった」と話す。 実盛さんの挑戦については、「原作をよく理解されている実盛さんが取り組まれるのはとてもいいこと。こういう試みが多くなされれば、いいものが出てくる可能性が増すはず」と期待する。【柴山雄太】【時系列で見る】関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>