Microsoftは現在、Windows 11のセットアップ時にローカルアカウントを作成するための回避策を次々と封じています。今回、最新のInsider向けプレビュービルドでは、既知の回避手段がさらに削除され、インターネット接続とMicrosoftアカウントの使用がほぼ必須となる方向へと進んでいることがわかりました(The Verge)。Windows Insider Programの責任者、Amanda Langowski氏によると、これらの回避策はMicrosoftアカウントの設定をスキップできる一方で、重要なセットアップ画面も飛ばしてしまうことがあり、結果として「完全に構成されていない状態」でセットアップが終了してしまう可能性があるとのこと。Microsoftはローカルアカウント作成のための抜け道を削除し続けており、2025年の初めに「bypassnro」が削除されたのに続き、今回は「start ms-cxh:localonly」コマンドが無効化されています。これらは、特にWindows 11 ProやHomeエディションで広く使われていた手法で、カスタムの応答ファイルを作成せずにローカルアカウントを作成できる便利な方法でした。一筋の希望:ユーザーフォルダー名のカスタマイズ機能Microsoftはセットアップ時のアカウントの要件を厳格化するのと同時に、ユーザーフォルダー名(C:\User\)をカスタマイズできる新機能も導入しています。手順は以下の通りです:Microsoftアカウントのサインイン画面で、Shift + F10 を押してコマンドプロンプトを開く。以下のコマンドを入力: cd oobe と入力してEnterキーを押し、続けて SetDefaultUserFolder.cmd を入力。 は最大16文字まで指定可能。使用できるのはUnicode文字のみで、特殊文字は自動的に削除される。その後、Microsoftアカウントでサインインを続行。有効なフォルダー名が設定されていれば、それがユーザープロファイルのフォルダー名として適用される。フォルダー名を設定しなかった場合は、Microsoftアカウントのメールアドレスから自動的にフォルダー名が生成されるMicrosoftアカウント使用時にユーザーフォルダ名が勝手に決まってしまうのを嫌うユーザーは多く、要望に応える機能がようやく導入されたといえます。ただし、現時点ではコマンド入力が必要であるため、今後のアップデートでより簡単なオプションが導入されることが期待されています。まとめこの変更は、Microsoftのクラウド中心の戦略を反映しており、ユーザー体験の一貫性とセキュリティ向上を目指すものだと考えられます。一方で、ローカルアカウントを好むユーザーにとっては、選択肢がさらに狭まることになり、新たな回避策が見つかるのか注目を集めそうです。