東洋一の水銀鉱山、戦時下の強制労働刻む 市民建てた「イトムカ碑」

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有料記事大滝哲彰2025年10月11日 6時30分10月に設置された「イトムカ碑」=2025年10月8日、北海道北見市留辺蘂町、大滝哲彰撮影 北海道北見市留辺蘂町の小高い丘に10月、一つの石碑が建てられた。「イトムカ碑」と名付けられたその碑は、戦時中に過酷な労働を強いられた中国人、朝鮮人、日本人を慰霊するため、市民団体が約10年もの年月をかけて建立したものだ。 中国から取り寄せた高さ60センチの御影石に「イトムカ」の文字。その上には、火山岩の一種である丸い安山岩が乗る。水銀をイメージしたものという。碑の横に添えられた碑文には、こう書かれている。 「私たちはイトムカの歩みから、再びこのような不幸が繰り返されない事を願い、犠牲になられた方々を記憶にとどめ、北東アジアの平和、ひいては世界の平和を希って、この慰霊碑を建立する」強制労働の中国人「刑務所のようなところに」 イトムカ鉱山はかつて、東洋一の水銀鉱山と呼ばれた。旧野村鉱業が1939年に採掘を始め、まもなく開戦した太平洋戦争で、軍事物資としての水銀の増産が求められた。国内の労働力不足を補うため、多くの朝鮮人や中国人が強制労働に駆り出された。 終戦の翌年に出された外務省の報告書や、碑の建立を計画した市民団体「慰霊碑を建てる会」の調べによれば、朝鮮人30人、中国人29人、日本人22人が過酷な労働の末、命を落としたという。 団体は、留辺蘂町出身で父親…こんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ10月11日 (土)公明、自民との連立離脱を表明平和賞にベネズエラの活動家石破首相、戦後80年の所感10月10日 (金)ガザ停戦へ合意 人質解放へ香淳皇后実録を公開ノーベル賞にハンガリー作家10月9日 (木)ノーベル化学賞に北川進氏アサヒ障害めぐり犯行声明生成AIの安全基準を整備へ10月8日 (水)自民党、新執行部が発足ノーベル賞 米国の研究者らに万博「運営費」黒字の見込みトップニューストップページへ独裁にあらがうリーダー「声を上げ続ける」 世界に問いかけた平和賞22:08トランプ氏、習氏と「会う理由ない」 対中関税の大幅引き上げ検討も1:09高市総裁「一方的に離脱伝えられた」 公明との連立政権めぐる協議で22:10「在任中に何とか」執念の歴史検証 石破所感、ポピュリズムを牽制6:00民放キー局、BS4K放送の撤退検討 年間億単位の赤字続き経営圧迫6:00超高校球児・大谷翔平が選択したプレー あの大打者から生まれた秘策6:00