毎日新聞 2025/10/8 07:45(最終更新 10/8 07:45) 1101文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷店を訪れた子どもに読み聞かせをする「エルマー」の店主・前園敦子さん(右)=福岡県春日市で2024年6月25日、矢頭智剛撮影写真一覧 子どもの本専門店「エルマー」(福岡県春日市春日原東町3)は7日、12月28日で閉店すると発表した。店主の前園敦子さん(78)が5月以降、体調不良で入院しているため。子育てに悩んでいた前園さんが絵本に救われ、36年にわたって子の成長に寄り添う一冊を手渡ししてきた店の物語は幕を下ろす。 序章は店主の経験だった。愛知県出身の前園さんは結婚後、大野城市に転勤。初めての子育てに悩んだが、絵本を読み聞かせると長男が喜んだ。「日常から離れて絵本の世界で子どもと一緒に過ごせる時間があることに幸せを感じた」とかつて語っていた。Advertisement 子育てが一段落した1989年、自分を救ってくれた絵本を扱う店を開いた。店内には、壁面や棚に絵本や児童文学など約4000冊が並び、訪れた客に一冊一冊を薦めてきた。放課後に顔を出す小学生や子育てに悩む親、不登校の子などが集まり、店は地域の居場所にもなった。黄色いテント布の看板が目印の子どもの本専門店「エルマー」=福岡県春日市で2025年9月29日午後1時1分、田崎春菜撮影写真一覧 店を飛び出して九州各地で講演し、2018年に始まった毎日新聞西部本社朝刊の連載「絵本においで」では250冊以上取り上げるなど、熱心にその魅力を伝え続けた。 第一線の絵本作家たちとの親交も深い。代表作「おまえうまそうだな」で知られる宮西達也さんや、はしもとえつよさんなどがふらっと立ち寄り、交流が始まることもしばしばあった。人気絵本作家から惜しむ声も 7日の発表後、閉店を惜しむ声が広がった。人気シリーズ「もったいないばあさん」の真珠まりこさんは「読者との距離が近く、子どもの笑顔を見て、また頑張ろうと思わせてくれた場所。閉店なんて信じられない、信じたくない」と吐露。「ともだちや」など数々の作品を生み出してきた内田麟太郎さん(84)は「気づけばみんなで歌って踊って遊ぶような子どもの居場所だった。絵本に気軽に触れられる『子どもの本屋』を守りたいという前園さんの熱い気持ちが大きい唯一無二の店だった」と振り返る。 嘉麻市出身のイラストレーター・絵本作家の石川えりこさん(70)は、前園さんが入院中に店で読み聞かせをするなど「半日店員」をかって出た。「第二のふるさとであり、家のようだった。あんなに子どもにまっすぐ向き合う店は他にない。福岡の宝だった」と惜しむ。 交流サイト(SNS)でも、「エルマーさんのおかげで息子が本をよく読むようになりました」「子供の成長に常に寄り添って見守っていただいたエルマーさんがなくなるのは本当に寂しいです」などと声が寄せられた。 店のスタッフの大坪あかねさん(58)は「エルマーらしく、最後まで笑顔あふれる店として、精いっぱい頑張らせて頂きます。ぜひ遊びに来てください」と呼びかけた。【田崎春菜】あわせて読みたいAdvertisement現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>