朝日新聞連載万博 終幕の先に記事有料記事西晃奈 箱谷真司 松浦祥子2025年10月10日 11時00分大阪・関西万博会場内で3Dモニュメントになった「こみゃく」。子どもたちにも人気だ=2025年4月25日、大阪市此花区、西晃奈撮影【連載】万博 終幕の先に(5)次世代の学び 大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」の一部が分裂したような姿の「こみゃく」はさまざまな姿で来場者を出迎え、撮影スポットになった。 こみゃくは、会場のアートや音楽を担当したクリエイティブディレクター、引地耕太さん(43)が、万博のロゴマークをもとに作った。ミャクミャクのようなキャラではなく、会場の装飾や看板など、全体のデザインに統一感を生むための存在だ。 目指したのは「開かれたデザイン」。従来のトップダウン形式ではなく、色んな人が参加できる「余白」を残すことを意識した。自身のSNSでデザインの意図や背景を解説して共有した。大阪・関西万博会場内に描かれた、日本で過去に開かれた万博の公式キャラクターなどになった「こみゃく」たち。1970年大阪万博の「太陽の塔」が真ん中にいる=2025年4月30日、大阪市此花区、西晃奈撮影 次第にネット上でこみゃくの二次創作が見られるようになった。「幅」があってもこみゃくだと分かることに気付いた引地さんは、自由に描けた方がより良い絵柄が生まれていると考え、会場でアーティストたちが描く際の決まりを、「目玉さえあればいい」と緩めた。その結果、すしのネタになったり、太陽の塔になったりして会場を彩った。 こみゃくの人気が高まるにつれて、引地さん自身も「こみゃくパパ」と呼ばれるようになった。「EXPO2025」のモニュメント前で、来場者との記念撮影に応じる引地耕太さん(中央)=2025年9月8日午後、大阪市此花区、伊藤進之介撮影 今後は一般社団法人を立ち上げ、色んな人が参加できるデザインのプラットフォーム作りを目指す。「万博で実験できたことをこれからの社会に残していきたい」 万博では、若者や学生らが企画したイベントや研究発表なども連日開かれた。参加者が書いた人生最期に残したい言葉「LASTWORDS」が集まったいのちの木=2025年9月12日午後2時54分、大阪市此花区、大山貴世撮影 9月中旬、関西パビリオンの一角に和紙や木材で作った「いのちの木」が飾られ、「今までありがとう」「楽しい人生でした」などと書かれた葉っぱの形の紙が、多数ぶら下げられていた。 全国の医療系学生らでつくる…この記事を書いた人西晃奈ネットワーク報道本部|大阪府庁専門・関心分野子育て、教育、働き方、防災、平和箱谷真司ネットワーク報道本部兼大阪社会部|大阪市政担当専門・関心分野大阪の政治経済2025大阪・関西万博2025年4月13日に大阪・関西万博(2025年日本国際博覧会)が開幕しました。関連のニュースをまとめています。[もっと見る]関連ニュースこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ10月10日 (金)ガザ停戦へ合意 人質解放へ香淳皇后実録を公開ノーベル賞にハンガリー作家10月9日 (木)ノーベル化学賞に北川進氏アサヒ障害めぐり犯行声明生成AIの安全基準を整備へ10月8日 (水)自民党、新執行部が発足ノーベル賞 米国の研究者らに万博「運営費」黒字の見込み10月7日 (火)ノーベル賞 阪大の坂口志文氏日経平均 初の4万8100円台田園都市線 列車同士が衝突トップニューストップページへドジャースがサヨナラ勝ちで優勝決定S進出、佐々木朗希が3回好救援10:49公明、連立離脱も辞さない構え 斉藤代表、高市総裁ときょう会談2:00車か生活保護か…社会通念が生む選択 識者語る「劣等処遇」の異常さ9:00ノーベル文学賞のクラスナホルカイさん、経歴に書いた「井上和幸」7:00トランプ大統領「政敵」のNY州司法長官を起訴 FBI元長官に続き10:00米トーク番組の休止 親会社の及び腰、覆した市民の声とマーケット11:00