視点・解説2026年4月3日 8時30分有料記事編集委員・清川卓史 編集委員・友野賀世成年後見 ホントに変わる?■制度開始以来の大幅見直し 高齢の親の認知症が進行して、金融機関にある預貯金の口座が「凍結」された――。そんな話を聞いたことがあるかも知れません。いったん凍結されると、たとえ配偶者や子どもであってもお金がおろせなくなります。 そんなとき金融機関から案内されるのが「成年後見制度」。判断能力が十分ではない認知症高齢者らの代理となる人を決め、生活や財産管理を支援する制度です。 しかし、利用を始めると原則として判断能力が回復しない限りやめられないなど、その仕組みにはいくつも課題があります。 そんな成年後見制度を大きく見直す政府の法改正案が決まりました。いまの何が問題で、どう変わるのか。ポイントをまとめました。この記事が解説するポイント①どんな制度?②どんな人が利用している?③何が問題だった?④どう見直す?⑤これからの課題は?①どんな制度? 成年後見制度は2000年4月、介護保険制度と同時にスタートした。介護サービスの利用には事業者との契約が必要だ。ただ、頼れる身寄りがなく本人の判断能力も低下していると、自分で手続きをするのは難しい。本人に代わって契約を結んだり、費用を支払ったりする人が必要だ。 成年後見制度では、本人の代理となる人を家庭裁判所が選び、財産管理や福祉サービスの利用、入院・施設入居などのサポートをする。悪徳商法などの契約を後から取り消せる権限もある。 利用を申し立てることができるのは、本人や家族、市区町村長ら。判断能力の度合いに応じて「後見人」「保佐人」「補助人」の三つの種類がある。一方、判断能力がしっかりしているうちに将来の後見人を決めておける「任意後見」もある。後見人らには、親族のほか弁護士や司法書士、社会福祉士などの専門職がつくことが多い。②どんな人が利用している? 最高裁判所のまとめでは、利用開始の原因は「認知症」が約6割を占め、「知的障害」が約1割で続く。 利用を申し立てる動機をみると、一番多いのは「預貯金等の管理・解約」だ。 判断能力の低下が進むと、法律行為をする意思能力がないと金融機関にみなされ、預貯金の引き出しなどができなくなる。これが「凍結」だ。 いったん凍結されると、原則としては、成年後見制度を利用し、代理で取引してもらうしかなくなる。こうした事情から利用にいたる人が少なくないと考えられる。 ただ、制度の利用者数は全国で約26万人。認知症とその前段階とされる軽度認知障害(MCI)の高齢者数が1千万人を超すという推計と比べれば、広く活用されているとは言えない状況だ。③何が問題だった? いったん利用すると判断能力…【スタンダードコース|デジタルのみ】今なら4カ月間月額200円で読み放題/再入会は500円!詳しくはこちら【ダブルコース半年割|宅配購読者限定】今だけ超特価!はじめの4カ月間は月額100円!詳しくはこちらこの記事を書いた人清川卓史編集委員|社会保障担当専門・関心分野認知症・介護、貧困、社会的孤立友野賀世編集委員専門・関心分野社会保障、高齢期の暮らしにかかわるあれこれ関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ4月3日 (金)トランプ氏「誤算」あらわに月をめざし有人ロケット発射納豆の輸出「爆発的な伸び」4月2日 (木)自転車への「青切符」開始ホルムズ代替路 封鎖「選択肢」一様でない入社式 時代の波4月1日 (水)KDDI子会社が不正会計銀行の投資や融資、緩和へ大阪桐蔭 4年ぶり5度目V3月31日 (火)8.6兆円の暫定予算が成立4月から共同親権がスタート田久保・前伊東市長 在宅起訴トップニューストップページへトランプ氏がボンディ司法長官を更迭 エプスタイン文書対応に不満か6:48AI軍事利用巡るアンソロピックとの裁判で、米政権が控訴 続く係争7:44京都新聞がXに投稿の削除を要請 知事選の情勢報道めぐる誤情報22:23キューバ移民の町で聞いたトランプ氏への期待 「手段は全て使って」6:00ハチも先客を気にする、18年越し解明 花には「逆転のチャンス」か8:00高血圧に新治療、神経を焼いて血圧を下げる 対象どんな人?効果は?7:00