有料記事狩野浩平2025年11月18日 6時00分女性の息子と、小学校時代に大切にしていた水筒。いじめた子に水筒を蹴られたこともショックだったという=2025年5月28日午後5時51分、狩野浩平撮影 この秋、東京都内の公立小学校に、ある児童の母親が怒鳴り込んできた。3時間ほど教員が話を聞いたが、母親は翌日もやってきた。教員に、校長はこう話した。「ああいう人に丁寧な対応したらだめ。理由をつけて話を打ち切らないとまた同じことを求めるし、仕事にならないから」 同僚の女性教員は、このやりとりを複雑な思いで聞いていた。自分も保護者として、校長と怒鳴り合いのけんかをしたことがあるからだ。 2023年2月、東海地方の公立小4年だった息子が、マスクの内側を真っ赤に染めて帰ってきた。同級生の男子に殴られ、鼻血が出たのだという。「そんなこと聞いていない」泣き出した息子、母は学校へ走った それまで学校に文句を言ったことはなかった女性だが、この時は担任宛てに手紙を書いた。同級生もいじめを見聞きしていたはずだとして、調査を求めた。 その後、息子はいじめた子から謝罪を受けた。教員立ち会いのもと「自分は悪いと思う」と言われ、許したという。 しかしその日の夕方、女性は担任から電話で受けた説明に驚いた。いじめた子は謝罪こそしたものの、事実関係をほぼ認めていないという。また学校が他の子たちにも調査をしたが、多くがいじめを見聞きしていないという結果だった。担任からは、息子の思い違いもあったのでは、という発言もあったという。東京都教育委員会が「カスタマーハラスメント」対策として、保護者から求められた面談は原則30分以内などとする方針を固めました。女性も息子のいじめ被害について校長と面談しましたが、双方納得がいかない状態にもかかわらず、1時間で面談は打ち切られました。記事後半では、その後都内で教員となった女性の思い、女性と学校の対立を息子本人はどう見ていたのかなどについて紹介します。 「そんなこと聞いてない………【11月25日まで】全記事が読み放題のコースが今なら2カ月間無料!詳しくはこちらこの記事を書いた人狩野浩平東京社会部|教育担当専門・関心分野いじめ、不登校、子どもの権利、ニューロダイバーシティー、幼児教育、性暴力こんな特集も教育情報(PR)注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ11月18日 (火)日本と中国、局長級協議へ1年半ぶりのマイナス成長戦争死者 376万人と推計11月17日 (月)電気ガス補助 月2千円以上高市内閣支持率、69%暗号資産を金融商品に11月16日 (日)「非核三原則」見直し検討へ中国、日本渡航自粛呼びかけ東京都、宿泊税引き上げ検討11月15日 (土)日中、非難の応酬デフリンピックきょう開幕大谷翔平 4度目のMVPトップニューストップページへ生活保護費、再引き下げへ 最高裁対応で厚労省案 原告には特別給付5:00相次ぐ訪日旅行のキャンセル、商談も中止 識者「日中政府は冷静に」18:00都議会の議員報酬2割削減、議論なく終了「我々も物価高で苦しい…」5:00伊東市長選へ相次ぎ名乗り、再選挙も現実味 田久保氏も近く表明へ18:30「うちの子は悪くない」保護者から苦情3時間 教員は病み休職した6:00セクハラ被害者に「あんた話したの?」南城市長の失職、決め手は録音18:00