eye毎日新聞 2025/11/20 16:00(最終更新 11/20 16:00) 1250文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷ヒグマの出没情報があった地点から、小さな川を挟んで約300メートル離れた住宅街の路上に残るヒグマの足跡=札幌市中央区で2025年11月10日午後9時3分、宮間俊樹撮影 うっすらと雪が積もった住宅街の路上にはヒグマの足跡。民家の敷地内にも足跡は続く。ヒトの生活圏内をうろついた痕跡だ。 約200万人が暮らす札幌市では市民から寄せられるヒグマの出没情報が今年度356件(11月15日現在)を数え、過去最多になっている。北海道庁は道ヒグマ管理計画に基づき、人身事故のあった同市西区にヒグマ警報、中央区など5区の山麓(さんろく)周辺にヒグマ注意報を発令している。Advertisement北海道・札幌市の地図 10月16日昼過ぎ、市中心部近くの閑静な住宅街は緊張感に包まれていた。現場となった中央区円山西町の住宅周辺は規制線が張られ、クマ撃退スプレーを手にした警察官や市職員、猟銃を持ったハンターが集まる。 「パン」と銃声が響いた。少し間を置いて再び「パン」。体長75センチ、推定0歳の1頭が駆除された。 「ここはヒグマ生息域の最前線。すぐそばで生息している」。そう話すのは円山西町町内会の有賀(あるが)誠会長(54)。 町内会では昨年からヒグマの勉強会を開き、「正しく恐れる」ことを学んできた。ゴミ出しルールの徹底やヒグマが身を潜めやすい草地の草刈りなど、試行錯誤が続く。西野地区に住む男性は、庭に鈴を付けて対策をしていた。山林が迫り、エゾシカやアライグマ、ヒグマも来る=札幌市西区で2025年10月22日、宮間俊樹撮影 西区の西野地区では10月22日から3日連続で住宅街の公園近くに子グマ2頭が出没した。近くに50年住む男性(87)は「15年前からヒグマが出る。いまに始まったんでねえんだ」と話す。 自宅裏の山林には市が設置した電気柵があり、庭の入り口には鈴を付けたロープを張る。それでも「やぶの陰でクルミを拾ってガリガリと食べるのが聞こえる」と言う。 「ここいらのクマは『おいこら、ハンターに捕まるぞ』と言うと山に上がっていくんだ。それでも子グマがいると俺は行かない。母グマがいるからね」と見慣れた存在だ。 ただ、今年は様相が違う。市内での今年度の駆除数は17頭、西野地区だけでも7頭に上る(11月19日現在)。 積雪のあった11月12日の朝。75年間、円山西町に住む男性は自宅庭でヒグマの足跡を初めて見た。「シカならともかく、クマは襲ってくるかもしれないから怖いよね」と山菜採り用に購入したクマ撃退スプレーを手に、ゴミ出しをしていた。ヒグマの出没が相次ぐ住宅街に町内会が設置した注意書き。奥には札幌の中心街が見える=札幌市西区で2025年10月23日、宮間俊樹撮影 市民の憩いの場も閉鎖が相次ぐ。中央区の円山公園は一時、全面閉鎖された。中心部に近く、低山登山で人気の三角(さんかく)山(標高311メートル)でも10月16日から自然歩道(登山道)が閉鎖された。 三角山近くの山林に囲まれた住宅で1人で暮らす女性(88)は、ここで生まれ育ち、ヒグマに遭遇したことはなかった。だが最近、自宅前で足跡を見たと言い、「今年は異常」と話す。 そんな中でも生活するには外出が欠かせない。長さ1メートル以上ある雪かき道具の柄を手に「戦えるところまでは戦うぞっていう気持ち」で歩いて買い物に出かけることもあった。 だが「いざ目の前にしたらひるむのはこっち。これじゃあ折られる」。立ち向かうのではなく、遭遇しないように生活習慣を変え、暗い時間帯での外出は避けている。「人間は考える力があるんだから」【宮間俊樹】【時系列で見る】【前の記事】「マイナー」脱却へ一歩 2026年愛知・名古屋アジア大会関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>