成年後見利用で警備の職を失った男性「おかしい」 最高裁が判断へ

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朝日新聞記事米田優人2026年1月14日 18時52分最高裁判所の大法廷=2024年12月、東京都千代田区、遠藤隆史撮影 判断能力が十分でないために財産管理などを支えてもらう「成年後見制度」を使う人は、警備業の仕事に就けない。こう定めていた警備業法の「欠格条項」が憲法違反かが争われた訴訟で、最高裁大法廷(裁判長=今崎幸彦長官)は14日、双方の当事者から意見を聞く弁論を開き、結審した。欠格条項を理由に退職を強いられた原告の30代男性は「警備員にやりがいを感じていた。辞めなければいけないのはおかしい」と訴えた。 一、二審は欠格条項を違憲と判断し、国会が必要な法改正を怠ったと認め、国に賠償を命じた。大法廷は今年度内にも判断を示す見通し。 欠格条項は、警備業法のほか、国家公務員法や弁護士法など187の法律にあったが、2019年の法改正ですべて削除された。 原告の男性は岐阜県在住で、軽度の知的障害がある。14年から警備会社で交通誘導の仕事をしたが、17年に財産管理を支える成年後見制度の「保佐人」をつけたことを理由に、退職を余儀なくされた。18年、欠格条項は違憲だとして国に100万円の賠償を求める訴訟を起こした。原告「条項を放置」、国「規制に合理性」 代理人弁護士はこの日の弁論で、成年後見制度を使う人を一律に警備業から排除する欠格条項は、憲法22条が定める「職業選択の自由」や14条の「法の下の平等」に反すると主張。長期にわたり条項を放置した国に賠償責任があるのは明らかだ、と訴えた。 被告の国側は、条項は違憲とはいえないと反論した。人の命や財産を守る警備業に就く人には適切に判断し、行動できる能力が求められるため「規制には合理性がある」と主張。19年の法改正で欠格条項を削除したのは「成年後見制度の利用促進のための政策の一環」で、違憲性を認めたためではないことを強調した。 一審・岐阜地裁は、成年後見制度に代わる前の「禁治産制度」だった1982年に警備業法に欠格条項ができた当初から違憲だったと判断。有識者や関係省庁でつくる成年後見制度の研究会が2010年に「成年被後見人(利用者)に関する資格制限を設ける場合は必要性を慎重に検討する必要がある」との検討結果を示したのに、条項の改廃などを怠ったとして国に10万円の賠償を命じた。 二審・名古屋高裁も同様に違憲と判断し、賠償額を50万円に増額。国が判決を不服として、最高裁に上告した。■警備業法の欠格条項と裁判の経緯1982年 警備業法改正で欠格条項が加わる2000年 成年後見制度導入10年 有識者らでつくる政府の研究会が「(成年後見の利用者の)資格制限の必要性を慎重に検討すべきだ」と報告書で指摘17年 原告の男性が欠格条項を理由に警備会社を退職18年 男性が「欠格条項は違憲」として提訴19年 警備業法など187の法律から条項を削除する改正法が成立21年 岐阜地裁が条項を違憲と判断。国に10万円の賠償命令22年 名古屋高裁も違憲と判断。賠償額を50万円に増額26年1月14日 最高裁大法廷で弁論この記事を書いた人米田優人東京社会部|最高裁専門・関心分野司法、刑事政策、消費者問題関連ニュースこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ1月14日 (水)衆院選ならば辞職意向日経平均、最高値更新久米宏さん死去1月13日 (火)立憲と公明「連携」で合意FRB議長、刑事捜査の対象に高校サッカー 神村学園が初V1月12日 (月)冒頭解散「政治空白」と批判イラン抗議デモ、発生2週間どうなる「18歳成人式」1月11日 (日)通常国会冒頭の解散論浮上首都圏の中学受験が本格化天才チンパンジーのアイ逝くトップニューストップページへ高市首相「早期の衆院解散」を与党幹部に伝達 23日召集の通常国会18:59大阪都構想3度目の挑戦へ「出直しダブル選」 大阪府民に聞いてみた17:30部位別のがん5年生存率が明らかに 全国がん登録の成果、初めて公表18:30【随時更新】イランの抗議デモなぜ拡大 今後を読み解くポイント5つ17:06遠くかすむ浜岡原発再稼働 規制委の「徹底検査」で断念の可能性も18:00芥川賞と直木賞、まもなく発表 前回は「なし」今回は?候補作を紹介15:00「ペイペイ」導入後、決済音の詐欺被害 小さな酒店の大きな失望7:15