「再審無罪に幾重ものハードル 」 弁護士らが反対する法制審の試案

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朝日新聞記事有料記事二階堂友紀2026年1月20日 13時03分法制審議会の部会後に会見する(左から)村山浩昭、鴨志田祐美、田岡直博の各弁護士。部会の委員や幹事を務める=2025年12月23日午後6時38分、東京・霞が関、二階堂友紀撮影 法務省が再審制度の見直しに向けた試案を示した。冤罪(えんざい)被害からの救済に逆行するとの懸念を残したまま、法制審議会(法相の諮問機関)の部会は近く採決を行う。 いまの刑事訴訟法には再審手続きに関する規定が乏しい。このため審理が長期化し、冤罪被害からの救済が遅れているとの批判がある。今回の見直しでは、死刑確定から再審無罪判決まで44年を要した袴田巌(いわお)さん(89)のようなケースを繰り返さないための法改正になるかが問われている。 法制審の部会は昨年4月に始まった。16回目となる20日は、法務省が事務局として試案を示した。これに対し裁判官時代に袴田さんの再審開始決定を出した村山浩昭氏ら弁護士3人(うち議決権のある委員は2人)は意見書を提出。「冤罪被害者の救済に逆行し、改悪になりかねないとの懸念が現実化した」と反対を表明した。 試案によると、再審請求の入り口で、スクリーニング(選別)のための手続きを新設する。 再審請求を受けた裁判所は、速やかに請求を調査。①判決謄本の添付がないなど、法令上の方式に違反②棄却された主張の繰り返しなど、再審請求権が消滅③明らかに再審請求の要件に該当しない④そのほか再審請求の理由がないことが明らか――のいずれかに当たると判断したら、請求を棄却しなければならない。④には、従来の案になかった「明らか」の文言が加わった。 ①~④に当たらない請求については、裁判所が審判開始を決定。この後でなければ、証拠開示や証人尋問など「事実の取り調べをすることができない」と明記した。 また、裁判所は審判開始後、弁護人や検察官の意見を聴取したうえで、審理終結日の決定・通知などを行うとしている。期日指定に関する規定の創設は見送られた。 法務・検察関係者は「慎重な審理が必要な請求がスクリーニングで棄却されることはない」と主張。これに対し弁護士らは意見書で、証拠開示などのない段階で「迅速棄却を義務づけるもの」であり、「再審請求人(元被告)の不利益は大きい」としている。証拠開示、限定的な義務化 今回の見直しでは、証拠開示のあり方が最大の焦点だ。現行法では再審請求審に関する証拠開示のルールがなく、裁判所が開示を勧告しても、検察に応じる義務はない。袴田さんの場合、再審を求めてから無罪につながる証拠が明らかになるまで29年かかった。 この日の試案では、一定の条件下で検察が開示義務を負うことになった。ただし、その対象範囲は限定される。 試案によると、裁判所は①再審請求理由との関連性の程度②裁判所が再審開始の可否を判断するうえでの必要性の程度③関係者のプライバシー侵害など、開示による弊害の内容と程度――を考慮し、相当と認めるときは、検察に証拠開示を命じなければならない。 今月6日の部会では、仮想の…この記事を書いた人二階堂友紀東京社会部|法務省担当専門・関心分野法と政治と社会 人権 多様性関連ニュースこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ1月20日 (火)高市氏、23日衆院解散を表明衆院解散「反対」50%「後出しマルチ」 若者が被害1月19日 (月)グリーンランド求め追加関税大学入学共通テスト 日程終了NHKのど自慢 きょう80年1月18日 (日)阪神・淡路大震災31年フジテレビ問題1年 進む改革新党「食料品の消費税ゼロ」1月17日 (土)顧客500人から着服など31億円大規模運休、夜間工事が原因衆院選「立候補せず」相次ぐトップニューストップページへ立憲の衆院現職148人のうち144人が「中道改革連合」参加へ13:18物価高で「訳あり食品」を買い求める客に聞く 「何のための解散?」6:00九電・玄海原発の差し止め訴訟、高裁はどう判断 20日に控訴審判決6:00検察の不服申し立て禁止せず 再審制度見直し、2月12日にも答申13:01県道廃止に踏み込む秋田 縮小する支える力、合わせて進む道路の集約10:00外国籍の在園児が3割超のこども園「当たり前じゃないがあたり前に」10:00