「統合失調症による妄想に支配」 弁護側鑑定医が証言、4人殺害公判

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塩原賢2025年9月17日 12時00分初公判での青木政憲被告=長野地裁、絵と構成・清水悦男 長野県中野市で2023年5月、警察官2人を含む男女4人が殺害された事件で、殺人罪などに問われた同市江部の農業青木政憲被告(34)の裁判員裁判が16日、長野地裁(坂田正史裁判長)であった。弁護側の精神鑑定に携わった精神科の医師が証人として出廷し、犯行時は統合失調症による妄想に支配され、理解不能な行動を起こしやすい状態にあったと指摘した。 弁護側はこの鑑定を元に、被告は刑事責任能力が著しく低下しており減刑されるべきだと主張している。 鑑定した医師によると、鑑定は被告との面談や取り調べ段階の調書などから診断したという。 それによると、被告は中学から高校時代、他人が自分をどう見ているかを強く意識するようになり、自分を守ろうと、友人関係を持たず自分の中に閉じこもり始めた。都内の大学に進学後、学生寮で「ぼっち」「きもい」などの妄想に近い症状が表れ、統合失調症を発症したとした。 寮を出てアパートで一人暮らしを始めると、周囲との関わりが一層遮断され「自分の暮らしが盗聴や盗撮され、ネットに上げられている」という「了解困難な妄想を確信」するほどに至ったと指摘した。 大学中退後、実家の果樹園で農作業をしていた間は「安定した精神状態にあった」と説明。22年に開店したジェラート店が、心のバランスを崩すきっかけとなり、今回の事件に至ったと指摘した。 犯行当日は「自分は世の中から排除されている」というこれまでの生活の中で構築された妄想と、「自分をバカにする象徴」と妄想していた散歩の女性2人が現れたことが重なったと主張。高まった感情を抑えられず犯行に及んだなどと指摘した。 通報で駆けつけた警察官2人を猟銃などで殺害したことに関しては「警察が自分を殺しに来る」という妄想でパニックになっていたとした。 また「見るもの聞くものすべてが妄想のうちに取り込まれてしまう状況にあり、事件が起きてしまった」とも述べた。 検察側は、被告が猟銃を取りに行く際、猟銃用ジャケットを着込み、そこに弾を入れるなど、入念に準備している点を挙げ、「これでもパニック状態だったのか」と反論。医師は「広い意味でのパニック状態にあった」と答えた。【本日最終日】「U30応援割」有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら3カ月間月額99円!詳しくはこちらこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ9月17日 (水)基準地価、4年連続で上昇日経平均 一時初の4万5千円台バンクシー新作、消される9月16日 (火)男子マラソン、近藤は11位貨物室に燃えた痕跡なしふるさと納税が収入源に9月15日 (月)「敬老の日」高齢者3619万人米兵は執行猶予判決なら帰国自殺考える子の悩みを分析9月14日 (日)ネパールで政変 若者が抗議世界陸上、東京で開幕佐渡金山の追悼式 韓国不参加トップニューストップページへ日本政府、パレスチナ国家承認を見送りへ 首相は国際会議欠席見通し5:00基準地価の上昇、周辺にも拡大 全国2.1万地点の価格地図はこちら5:00JAL社長を減給処分、安全統括管理者らも 機長の飲酒問題で10:47橋の駐停車禁止場所に無灯火の車か トレーラー衝突、海へ転落し死亡7:00冷たい?ChatGPT5 オープンAI日本幹部が憂慮する「依存」11:30丸亀製麺、店長の年収500万円台→最大2千万円 運営会社が新制度12:15