寝台料金不要!「サンライズ」を“フツーの特急”として使うテクとは? 指定席料金で「ゴロ寝」5時間半 サイコーや!

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2025.09.21安藤昌季(乗りものライター)tags: サンライズ出雲, 寝台列車, 特急列車, 鉄道寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」には、フルフラットながら普通車指定席扱いの「ノビノビ座席」が連結されています。料金は一般の特急と同じです。区間利用者はいるのでしょうか。 最も長い時間走る国内在来線の特急列車は、寝台特急「サンライズ出雲」で、出雲市発上り東京行きは所要時間12時間11分です。筆者(安藤昌季:乗りものライター)は、以前乗車した際に車掌から「区間利用も結構ありますよ」と聞いたことがあります。実際にそのような利用がされているのか、出雲市発の「サンライズ出雲」を大阪まで利用してみることにしました。拡大画像出雲市駅に停車している「サンライズ出雲」(安藤昌季撮影) 出雲市発の上り「サンライズ出雲」は、特急「やくも」の最終(18時32分発)より遅い18時57分に出発。同駅を発車する岡山方面の特急の最終でもあります。岡山、姫路、三ノ宮などに停車し、大阪着は翌0時31分です。 この列車には普通車指定席扱いの「ノビノビ座席」が連結されています。つまり、夜行になる前の区間を「昼行の直通特急」として利用することも可能です。「ノビノビ座席」はカーペット敷きにした2段式フルフラットの設備です。1人当たりの広さは長さ208cm×幅85cmで、寝ることに適しています。定員は1両で28人です。 JR西日本で代表的な特急形電車683系だとグリーン車でも定員36人。かつての2段式B寝台車でも定員32~34人ですから、普通車指定席としては贅沢な設備ですが、特急料金は「やくも」の普通車指定席と同額です。 18時台の出雲市駅は、家族連れの姿が多く見られました。東京まで12時間かかる旅に備えてか、駅構内のコンビニには買い出しの列ができていました。なお、嬉しいことに、以前はなかった物産店で駅弁が販売されていたため、筆者は夕飯用に購入しました。 外国人の2人組が改札口で「米子に行きたい」と尋ねており、「ノビノビ座席」の指定券が発券されました。当日はJR西日本が提供するインターネット予約サービス「e5489」で調べると「満席」でしたが、寝台ではなく「座席」扱いのため、米子から先で乗車する人の席を空席として販売できるのです。定員が少なく収益率が低い「ノビノビ座席」ですが、1運行で複数回販売できるなら、少しはマシになるでしょうか。 まだ列車が到着しないうちから、ホームの4号車の停車位置付近には20人ほどの行列ができていました。目的は、隣接する3号車ラウンジの自動販売機で販売されるシャワーカード。1枚330円という価格は、設備の維持費や人気度を考えると格安で、列車維持のためにも、1000円くらいに値上げして良いとすら感じる、ありがたい設備です。【次ページ】上段? 下段? 「ノビノビ座席」の選び方【取るなら絶対ココ!】ノビノビ座席の「当たり席」(写真)