飛び込みで売り込んだ紙芝居、いまや大人気 五穀の始まりひもとく

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毎日新聞 2025/9/22 07:15(最終更新 9/22 07:15) 1030文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷子供たちにオリジナルの紙芝居を演じる斉藤ふみ子さん=千葉県匝瑳市で2025年8月26日午後1時37分、合田月美撮影写真一覧 米どころ、千葉県匝瑳市の米農家、斉藤ふみ子さん(65)が、古事記を元に五穀の始まりをひもとくオリジナルの紙芝居を演じ、地域の人々を楽しませている。難病の網膜色素変性症のため視野が狭く文字がよく見えなくなっているが、覚えた言葉をつむぎながら表情豊かに語りかけ、見る人を引き付けている。 「昔々、そのまた昔の大昔、まだ神様たちがこの世界をつくっている時のお話です。あるところに神様の食堂がありました」Advertisement 8月下旬、市内のコミュニティーセンターに集まった子供たちに斉藤さんが語りかけた。紙芝居「かみさまの食堂」は、八百万(やおよろず)の神から食事を頼まれたオオゲツヒメが、ごちそうを鼻や口、尻から出しているのをスサノオノミコトが見とがめ、「汚い」と怒ってヒメを殺害。すると、死んだヒメの体から稲や粟(あわ)、大豆などが生えて五穀のもとになったという神話を斉藤さんが再構成した作品だ。語りかけるとすぐに子供たちと打ち解け、物語に引き込んでいく斉藤ふみ子さん(奥)=千葉県匝瑳市で2025年8月26日午後1時32分、合田月美撮影写真一覧 紙芝居でオオゲツヒメは食堂のおかみさんとして登場。斉藤さんが「お尻をプリップリ、おなかをペタペタッ」などと振りをつけて歌いながらごちそうをひねり出す様子を演じると、子供たちも一緒になって踊った。 代々続く農家に嫁いだ斉藤さんが視力を落としたのは10年ほど前だった。当初は孫に本を読んでやれなくなったことを嘆いたが、やがて物語をそらんじて語る語り部を志すようになった。専門講座を受講するなど勉強を重ねる中で、物語を独自に再構成する「再話」によって自分のメッセージを伝えられることを知った。語り部「ふみんば」として地域に伝わる民話を再話にし、仲間と「匝瑳かたりべの会」を結成して地元の小学校などで語る活動を続けてきた。子供たちのために考えた光る紙芝居を演じる斉藤ふみ子さん=千葉県匝瑳市で2025年8月5日午後3時17分、合田月美撮影写真一覧 紙芝居はこうした活動の中で生まれ、伝承文学に詳しい三浦佑之・千葉大名誉教授(古代文学)らの推薦で約3年前、紙芝居制作をしているパチパチ工房(東京都)から出版された。「かみさまの食堂」は斉藤さんが古事記を読んで「米も大豆も作っている私がやるのはこれだと思った」といい、出てくる歌は「(もみから玄米を取り出す)もみすりの作業中に湧いてきた」。 活動を始めた当時は農閑期に市内の幼稚園などに「紙芝居をやらせてください」と飛び込みで売り込んだというが、近年は県外からもお呼びがかかる。今年も稲刈りを終えた斉藤さんは「赤ちゃんから大人まで、みなさんに楽しいお話の時間を届けたい。食べ物や農業のことを考えるきっかけにしてもらえたらうれしい」と上演を心待ちにしている。【合田月美】あわせて読みたいAdvertisement現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>