毎日新聞 2025/9/22 06:45(最終更新 9/22 06:45) 723文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷朝井清「広島の夕焼」 リノカット・紙(1945年、広島県立美術館所蔵) 広島県立美術館で戦後80年企画として開催中の所蔵作品展「戦争と美術、美術と平和」の見どころなどを担当の学芸員に紹介していただきます。 現在、核兵器の廃絶や恒久平和を求めるシンボルとなっている原爆ドームは、その呼称すらまだ定まらない終戦直後から、早くも画家たちによって絵画化されてきた。混乱のさなかに目を留めた情景を描いた作品もあれば、意識的にドームに取り組んだ作もあり、本展では、6人の作家のドームを主題とした作品が並ぶ。Advertisement 呉市出身の版画家・朝井清は、原爆投下の翌日、爆心地近くに住む姉の消息を求めて広島市内に入った。捜し疲れて座り込んだ画家の目に映ったのは、崩れ落ちたドームを包む美しい夕焼け。帰宅後すぐに版を彫り、物資不足の中、インクが手に入るまでは油絵具で刷ったという。木版風の味わいのある荒い彫りが、過酷な状況と、それゆえに一層強く心を打ったであろう自然美の力を感じさせる。 原爆ドームの保存に向けた動きは1960年ごろから本格化するが、戦後しばらくの間は、建物への出入り規制もなく、現在は立ち入れない内部空間を描きに入る画家もいた。 当時高校生だった入野忠芳は、傷ついた壁に肉迫するように、暗い色調を用いてその質感を丹念に描き出した。対照的に、大木茂の作品では、瓦礫(がれき)を覆うほどに草が茂り始めたドームの内部を明るい光のもとに描写。「75年は草木も生えぬ」といわれた広島を思えば、緑の鮮やかさが目に染みる。 戦争や原爆の絵画表現には、抽象化や象徴化をはじめ、あの日の再現から離れた描写も含まれるが、その原点ともいえる<ドームの絵画>が持つ存在感や表現力に、改めて注目していただければと思う。(広島県立美術館主任学芸員・藤崎綾)【時系列で見る】関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>