毎日新聞 2025/12/28 09:15(最終更新 12/28 09:15) 1957文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷ハンズ博多店の手帳売り場で笑顔を見せるダイアリー担当の北村美由姫さん=福岡市博多区で2025年12月11日、北山夏帆撮影写真一覧 いよいよ2025年も暮れゆく。近年、年末年始にこれから1年間での「やりたいことリスト」をつくる人が増えている。新年の抱負よりも柔らかく、ささやかな夢や願いを含めて書き出すもので、「ウィッシュリスト」といった名で手帳業界でも広がっている。専門家は前向きな思考や行動につながる好影響があると話す。取り組む時に心がけたいポイントは――。 12月中旬、福岡市博多区の「ハンズ博多店」の手帳売り場には、色とりどりで、大きさもさまざまな商品が並んでいた。Advertisement 人気の種類は、スケジュール管理に加えて、日々のちょっとした気づきを書き込んだり、好きなアーティストの写真を貼ったりできて自由度の高い「1日1ページ」のタイプで、次々と品切れになるという。ダイアリー担当の北村美由姫さん(44)は、「新型コロナウイルス禍以降、手帳で自分の暮らしや内面を見つめるような流れが加速したと感じる。やりたいことリストが広がる理由も、そのあたりにあるのではないか」と分析する。見返してモチベーション維持に手帳に用意されたウィッシュリストのページ=福岡市博多区で2025年12月11日、北山夏帆撮影写真一覧 手帳大手の高橋書店(東京)は、20年から、手帳の中に「ウィッシュリスト」の欄を導入し、現在は手帳商品全体の2割にあたる62点に付けている。 一部商品には、流れ星のイラストとともに「やりたいこと、ほしいもの、行きたい場所、会いたい人。大きな夢も、小さな希望も、思いついたときに、思いついたように、書き出してみよう。一年を、自分らしく彩ることができるように」と言葉が添えられている。 利用者からは「自分のやりたいことを整理できた」「年末に見返すと達成できた項目が意外と多くてうれしい」などの声があるといい、担当者は「自己理解やモチベーション維持になっているようです。『書く楽しさ』の一助になればいい」と話す。 シンプルな暮らしを提案する著作で幅広い層から支持を集めているイラストレーターのおふみさん(37)は、会社員時代の約10年前から「やりたいこと」を日記や手帳に書き始めた。 「独立したい」「絵の仕事がしたい」――。当時書いていたことがかない、現在はフリーで活躍している。「かなり背伸びして書いたんですけどね。あのとき、夢の道筋ができたのかもしれません」 17年からは年100個のリストを書き出している。「多いと感じるかもしれませんが、ジャンルごとに10個書くと案外できます」おふみさんが書いた2023年の「やりたいことリスト100」=本人提供写真一覧 おふみさんの場合は、▽食べる▽行きたい▽健康――など九つのジャンルと、どれにも当てはまらない「その他」を設けている。 23年のリストを見ると、▽海の見える宿でまったりしたい▽毎日歩く▽おいしいレモンケーキを探したい▽デザインした柄のスカーフをつくりたい――。見開きのページに、大きな目標も、日常の延長の夢もぎゅっと詰まっている。「あまり気負わず、できたことに目を向けて楽しんでほしい」とおふみさん。自己を客観視、達成感も リストをつくり、振り返ることで多くの人が感じるポジティブな影響を、精神科医で福岡市精神保健福祉センター所長の川口貴子さん(42)は「気のせいではありませんよ」と解説する。精神科医で福岡市精神保健福祉センター所長の川口貴子さん=福岡市で2025年11月26日、田後真里撮影写真一覧 まず、自分が何をしたいのかを考える行為自体が、立ち止まり、頭を整理することにつながる。それを書き出すことで意識付けとなり、これまで見過ごしてきた関連情報が入ってくる。さらに、定期的に振り返ることで、達成感を得たり、かなえるための方策を練ったりできる。 川口さんは「少し先の楽しみがあることは、気持ちを上げてくれる。リストで自己を客観視できるのもいいですね」と語る。 取り組む際に気をつけたいこともある。「気力がわかない、やりたいことが思いつかないという人もいるでしょう。特に、年齢を重ねてくると老いによる不調や環境の変化で、前向きになれないことも増えてくる」。その場合、リストを考える前に「自分を手当て」し、「自己効力(こうりょく)感」を確かめる時間を持つことを勧める。イラストレーター・おふみさんの提供イラスト。ブログ「ミニマリスト日和」が人気で、著書に「暮らしを見直す10分間」「おふみさんの捨てログ」などがある写真一覧 川口さんによると、「自分は何もできない」と思っている人でも、よく話を聞くと、得意なことや長所はある。自己効力感は、自己肯定感と違い、自分が持っている力や難なくできることを把握し、その価値を認めることを指す。 育児や介護、仕事などで「人のために」頑張ってきた人が、一度自分を見つめ、「これはできる」や「これならできそう」と思えれば、自分のやりたいことが出てくる可能性は高い。 心掛けたいのは、あれこれできていない課題を挙げるのではなく、望みを書き出すこと。川口さんは「最初は一人で完結する、時間やお金をかけないことにするといいかもしれません。まずは今の自分を把握して、いたわる。そして、かなったときに自分への『ご褒美』に感じられるようなリストを少しずつつくってみては」と助言した。【田後真里】あわせて読みたいAdvertisement現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>