毎日新聞 2025/12/29 14:00(最終更新 12/29 14:00) 1495文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷党首会談終了後に行われた共同記者会見で、報道陣の求めに応じて握手を交わす高市早苗首相(左)と日本維新の会の吉村洋文代表=国会内で2025年12月16日午後6時40分、平田明浩撮影写真一覧 日本維新の会が掲げる「副首都構想」を契機に、幻の大都市制度の復活を求める動きが活発化している。政令市により大きな権限を与え、道府県から独立させる「特別(自治)市」制度だ。1947年の地方自治法施行時に盛り込まれたが、日の目を見ることなく、56年の改正で廃止された。副首都の受け皿となる大都市の有りようを巡り、議論が再燃しているのだ。 「現状維持、大阪都構想、特別市。大阪の未来にとって、この三つが選択肢だ」。今年11月10日、大阪市内で開かれた国民民主党大阪府連の会合で、足立康史・府連代表代行(参院比例)はそう打ち出した。所属議員らが月1回程度集まり、特別市など大阪にふさわしい大都市制度を検討するという。Advertisement大阪市のメインストリート・御堂筋。プロ野球・阪神タイガースのセ・リーグ優勝を記念したパレードが行われ、沿道には多くのファンが詰め掛けた=大阪市中央区で2025年11月22日写真一覧 玉木雄一郎代表は同5日の衆院代表質問で「副首都制度の検討に入る前提条件として、特別市の制度化が必要だ」と訴えた。来年の通常国会で副首都法案を成立させるとする与党のスケジュールをにらみ、特別市の設置を可能にする法案をぶつけたい考えだ。12月には要件を「人口150万人超の政令市など」とする骨子をまとめた。 だが、維新とタッグを組む高市早苗首相は「特別市については残された道府県への影響、その対応策などの課題も指摘されている。十分な議論が必要だ」と慎重姿勢を示した。特別区と特別市、違いは? 維新の吉村洋文代表(大阪府知事)は「副首都の機能を果たすには、二重行政の解消が必要だ」と主張。その手段として、大都市地域特別区設置法(大都市法)に基づく特別区の設置を挙げ、副首都の要件にするよう求めている。いわゆる「大阪都構想」だ。大都市制度のイメージ写真一覧 大阪都構想は政令市の大阪市を廃止し、より権限の小さい特別区に再編して、成長戦略やインフラ整備などの広域行政を府(都)に一元化する。一方、特別市は政令市に強い権限と財源を与え、道府県から独立させる。二つの制度は方向性が大きく異なる。 国民民主には、都構想の「対案」として特別市を争点化することで、維新をけん制する狙いもあるとみられる。記者会見で質問に答える国民民主党の玉木雄一郎代表=衆院第1議員会館で2025年12月23日午前11時17分、平田明浩撮影写真一覧 都構想と特別市は政府の諮問機関、第30次地方制度調査会(地制調、2011~13年)で議論された。都構想は12年、議員立法で根拠となる大都市法が成立。15年と20年の2度、都構想の賛否を問う住民投票が行われたが、いずれも反対多数で否決された。 調査会は13年に出した答申で、特別市についても「二重行政が完全に解消される」「大都市が一元的な権限を獲得し、自由度が高まる」などと評価した。だが、周辺自治体への影響などについてさらなる検討が必要だとして、道府県から政令市へ権限や財源の移譲を進めることで「実質的に特別市に近づけることを目指す」とするにとどめた。府県と大都市「権限争い」の歴史 そもそも、特別市は47年に施行された地方自治法に、都制に移行していた東京を除く5大市(大阪、京都、名古屋、横浜、神戸)を想定し、大都市に府県の権限も与える制度として盛り込まれた。だが、特別市は府県から独立することとされたため、財政面で運営困難になることを懸念した府県が猛反発。1市の誕生も見ることなく、56年の法改正で関連条文が削除された。神戸港と市街地=神戸市沖で2022年5月29日午前10時14分、本社ヘリから北村隆夫撮影写真一覧 その際、代わりに創設されたのが現在の政令市制度だ。政令市の権限は徐々に拡大されてきたが、政令市側には「業務に見合うだけの財源移譲が進んでいない」との不満が根強い。政令市長でつくる指定都市市長会は、特別市の制度化を繰り返し国に要望してきた。今年11月17日には、川崎や横浜など13政令市長が4年かけて議論した地方自治法改正案を盛り込んだ、早期法制化を求める報告書を取りまとめた。【鈴木拓也】あわせて読みたいAdvertisementこの記事の筆者すべて見る現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>