毎日新聞 2025/12/27 10:00(最終更新 12/27 10:00) 有料記事 2183文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷岡部忠司さんの店舗兼自宅では、能登半島地震による液状化の影響ではりが傾いていた=石川県内灘町で2025年12月9日、岩本一希撮影 便器の脇に、高さ30センチほどの小さなごみ箱を置いている。石川県内灘(うちなだ)町の理容師、岡部忠司さん(78)の自宅のトイレだ。 下水が詰まるため、トイレには水や便しか流せず、岡部さんと妻は、使い終わったトイレットペーパーをそこに捨てている。1日でいっぱいになり、その度に処理をする。 「町から、いつ直すかという連絡はないんですよ。待つしかないけれど……」 当初、この生活が2年続くとは思ってもいなかった。【砂押健太】「なんやこれ」と思わず声 2024年元日の能登半島地震で、内灘町の揺れは震度5弱だった。岡部さんの店舗兼自宅は、1階の居間の畳が盛り上がるなどし、後に半壊と判定された。 すぐに自宅の外に出てみると「なんやこれ」と思わず声が出た。 自宅に面した町道のアスファルトはハの字に盛り上がり、水道管からは大量の水が噴き出していた。 盛り上がった路面は、地面がずれて押し上げられているようだった。1月は理容室を休業せざるを得なかった。 「営業はしているか」。翌月には常連客から連絡が入るようになった。 店内は目立った損傷がなく「期待されているならば」と、予約客を中心に理容室を再開させることにした。 すると、客からこんな話を聞くようになった。 「液状化は、役場で話は聞いてくれるけど、状況は変わらないよ」 トイレに紙が流せず部屋はわずかに傾いたままだが、地震でも停電することはなく、断水は2月中旬に解消した。我慢すれば生活することはできたので「しばらくは、このままやるしかないのかな」と思っていた。地滑りのような「側方流動」 テレビのニュースで、液状化による地面のずれは、地面全体が地滑りのように移動する「側方流動」だったことを知った。 だが、液状化に関して町からの説明はなく、8月になって岡部さんが住む地区を対象にした住民説明会が開かれた。 説明会はその後、25年11月まで4回開かれた。側方流動が起きると敷地の境界がずれるので、町がどの程度ずれたのかを計測するなどして、元の境界の位置を再確認する「地籍調査」をしなければならないことなどが説明された。 その中で、驚いたことがあった。…この記事は有料記事です。残り1285文字(全文2183文字)【時系列で見る】関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載この記事の筆者すべて見る現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>