自衛隊が「動く手術室」を公開!コンテナ内に書かれた「エアコンカバーは外しましたか?」という注意書きの意味とは?

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2025.10.05斎藤雅道(ライター/編集者)tags: ミリタリー, 軍用車両, 陸上自衛隊2025年10月1~3日に東京ビッグサイトで開催された「危機管理産業展(RISCON TOKYO)2025」において、陸上自衛隊が「野外手術システム」の展示を行いました。謎の文言の意味とは? 2025年10月1~3日に東京ビッグサイトで開催された「危機管理産業展(RISCON TOKYO)2025」において、陸上自衛隊が「野外手術システム」の展示を行いました。拡大画像陸上自衛隊の野外手術システム(斎藤雅道撮影) この装備は、医療施設のない場所で初期外科手術を実施し、傷病者の救命率向上を図るためのもので、トラックのコンテナを改造して作られた手術室および必要な医療機器を備えた医療用コンテナです。 主に有事の際に負傷した隊員の救命・治療を目的としており、開胸・開腹・開頭といった、生命維持に不可欠な初期外科手術を行う施設として、後方支援連隊の衛生部隊に配備されています。 通常は73式大型トラックによって運搬されます。コンテナは、作業スペースを確保するために拡幅可能な仕様となっており、今回はその拡幅された状態で内部も見学できる形で展示されていました。 車内の空間は、外科手術を行うため、病院の手術室と同様に快適で清潔な環境である必要があり、空調設備も整えられ、冷暖房が完備されています。 ところが、その冷房設備を見ると、エアコンのフィルターカバー部分に「エアコンカバーは外しましたか?」という謎の文言が書かれていました。 会場で車内を案内していた自衛官の方に、この注意書きの意味を尋ねたところ、「このエアコンの室外機は車外にむき出しの状態で設置されています。通常の使用には問題ありませんが、砂塵などの微粒子が多い環境ではトラブルの原因となるため、普段はカバーを装着しています」と説明してくれました。 ただし、このカバーを装着したままエアコンを使用すると、温度調整が効かなくなるだけでなく、酸素が薄くなり、息苦しさを感じるといった弊害が生じることがあるそうです。そのようなミスを防ぐための注意書きであるとのことです。 案内を担当していた自衛官の方によれば、「私が入隊するずっと前からこの注意書きはありました」とのこと。おそらく、過去に同様のミスが複数回発生したことから、このような注意喚起が掲示されるようになったのではないか、と話していました。【画像】これなら目立つ! 注意書き付きのエアコンほか車内の様子ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。