現場から2026年3月19日 13時00分有料記事編集委員・島康彦原武史さんのコメント「シーパルピア女川」を視察し、集まった人たちに声をかける上皇ご夫妻(当時は天皇、皇后両陛下)=2016年3月17日、宮城県女川町 2016年のこの日、上皇ご夫妻(当時は天皇、皇后両陛下)が発生から5年がたった東日本大震災の復興状況を視察するため、宮城県石巻市を訪れた。この時、お二人の強い思いがうかがえる、異例とも言える場面を目の当たりにした。 お二人は同日午前、石巻市の県水産会館を訪れ、東日本大震災で亡くなった漁業関係者の慰霊碑に拝礼した。周囲には被災者が暮らす仮設住宅が立ち並んでいた。会館前の車道を挟んだ向かい側には仮設住宅の住民ら約450人が集まり、お二人の拝礼にあわせて頭を下げた。 震災では多くの漁業関係者が犠牲になり、県漁業協同組合の組合員も約390人が亡くなった。慰霊碑は全国の漁業関係者から寄せられた義援金で建てられたものだ。 もともと、同会館は休憩場所として想定されていたが、慰霊碑の存在を知ったお二人の意向で拝礼することになったという。 異例ともいえる行動は、この直後に起きた。 お二人は拝礼を終えた後、先導者の案内で会館内に向かう段取りだった。ところが、お二人は会館には向かわず、会館前の車道を渡って、住民たちのもとに近づいていった。宮城県水産会館を訪れ、地元の人たちに声をかける上皇ご夫妻(当時は天皇、皇后両陛下)=2016年3月17日、宮城県石巻市 歓声をあげる住民。その一方で、警備に当たっていた関係者はざわめき、「車道は規制しているのか」と怒号も飛んだ。現場にいた私や周囲の記者も思わず「あっ!」と声をあげた。お二人と住民とのやりとりを聞き逃すまいと、慌てて駆け寄った。 「寒い中、迎えてくれてありがとう」 「お体を大事にしてください」 お二人は一人一人に近づき、声をかけた。寒さのなか、数時間前からお二人の到着を待ちわびていた住民たちは「まさか車道を渡ってこられるとは」と一様に感激した様子だった。 直接向きあい、できるだけ多くの人々と触れあいたい――。「平成流」と称されたスタイルをお二人が訪問先で実践し続けるなかで、予定外に声をかける場面は多々目にしてきたが、予定ルートをそれ、車道をわたってまで歩み寄った光景は記憶にない。 なぜお二人はそこまでの行動に出たのか。 「訪問の日程形式化、出迎え…【スタンダードコース|デジタルのみ】今なら4カ月間月額200円で読み放題/再入会は500円!詳しくはこちら【ダブルコース半年割|宅配購読者限定】今だけ超特価!はじめの4カ月間は月額100円!詳しくはこちらこの記事を書いた人島康彦社会部|編集委員専門・関心分野皇室、こどもの問題、格闘技(プロレス)、演芸(落語、浪曲)関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ3月19日 (木)ガソリン史上最高値 190.8円知事の退職金 制限可能にWBC、ベネズエラが初優勝3月18日 (水)艦船派遣 圧力増すトランプ氏被爆者の森重昭さん死去赤飯給食 3.11と重なり廃棄3月17日 (火)沖縄・辺野古沖で船2隻が転覆親子3人殺害 被告に無期懲役ミラノ冬季パラが閉幕3月16日 (月)WBC 日本、準々決勝で敗退バンクシーの正体を特定「ホルムズ海峡に船舶を」トップニューストップページへ「イランは核濃縮能力再建試みず」 国家情報長官、トランプ氏と矛盾13:00警視庁の巡査長、男に腕刺される 110番通報対応中 命に別条なし12:26造船業に1兆円投資「経済安保の問題だ」 きっかけはトランプ政権8:00記事をまとめサイトに無断転載の疑い、書類送検 1億円超の広告収入12:58脚本になかった寝る前の歯磨き 虎に翼、美化された母親像への疑問10:01築113年で月2500円、なぜ京大・吉田寮で暮らすのか 担う役割10:00