2026年3月22日 10時00分塚本和人飛鳥寺の塔心礎から出土した小札甲と腕甲=奈良文化財研究所提供 日本初の本格的な仏教寺院・飛鳥寺跡(奈良県明日香村、国史跡)でみつかった甲(よろい)と、古代朝鮮三国の一つ、百済(くだら)(4世紀半ば~660年)の王宮遺跡(韓国忠清南道(チュンチョンナムド)公州(コンジュ)市)で出土した甲の形や構造がよく似ていることが、日韓の研究者の調査で分かった。 飛鳥寺と百済の関係を記した「日本書紀」の内容を考古学的に裏付ける重要な物証だと専門家は指摘する。 日本書紀によれば、飛鳥寺は588年、百済から僧侶や技術者の派遣を受けて建設が始まったとされる。 奈良国立文化財研究所(現・奈良文化財研究所、奈文研)が1957年、地下約2.7メートルでみつけた塔の心礎の上面に、鉄製の甲や蛇行状の鉄器などが埋められていた。 このときの出土品を、奈文研飛鳥資料館の石橋茂登・学芸室長らが2015年から再整理。元興寺文化財研究所の初村武寛研究員と協力し、X線撮影や三次元計測など詳細な調査・分析を進めた。 韓国では2011年と14年、公州市の公山城遺跡から鉄製の甲や皮革製の甲などがみつかった。皮革製の甲には「貞観十九年」(唐の年号で西暦645年)と記されていた。 初村さんは24年初めに公州大学歴史博物館で実物を観察。胴体を守る「札甲(さねよろい)」と肩から上腕部を守る「腕甲(肩甲)」が一体化した構造などが、飛鳥寺の甲と似ていることが分かった。 飛鳥の遺跡に詳しい猪熊兼勝・京都橘大学名誉教授(考古学)によれば、飛鳥寺の甲はこれまで、古代朝鮮三国の高句麗(こうくり)の影響が指摘されてきた。「百済の王宮跡で飛鳥寺と同じ構造の甲がみつかったことで、日本書紀の記述通り、百済の影響が強かったことがモノからも分かってきた」と話す。【連載】飛鳥雑記帳「飛鳥寺(古代)」編日本最初の仏教寺院・飛鳥寺の源流はどこにあるのか。日韓両国の古代寺院をめぐる調査・研究の現場を記者が歩き、探ります。【スタンダードコース|デジタルのみ】今なら4カ月間月額200円で読み放題/再入会は500円!詳しくはこちら【ダブルコース半年割|宅配購読者限定】今だけ超特価!はじめの4カ月間は月額100円!詳しくはこちらこの記事を書いた人塚本和人橿原支局長|寺社・文化財専門・関心分野歴史、考古学、外交、国際関係関連トピック・ジャンルこんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ3月22日 (日)米、イラン産原油購入を容認京都、民泊営業「0日規制」案BTS復帰公演「久しぶりだね」3月21日 (土)ホルムズ海峡 米が貢献要求対米投資 第2弾は11兆円超地下鉄サリン事件から31年3月20日 (金)米長官、トランプ氏と矛盾維新が慎重、都構想足踏みまとめサイトに無断転載容疑3月19日 (木)ガソリン史上最高値 190.8円知事の退職金 制限可能にWBC、ベネズエラが初優勝トップニューストップページへイランで拘束の邦人「1人が釈放」 22日に帰国見込み 茂木外相9:40「ロシア疑惑」捜査のマラー氏が死去 トランプ大統領「良かった」8:00懸念は「口座凍結」…両親とも要介護に 離れて暮らすケアマネの思い9:00瓦から探る飛鳥寺の源流 韓国の住宅街にある百済最初の仏教寺院跡へ6:01故郷に戻っても…店戻らず広がる更地 多くが復興の未来に懐疑的7:00今生の最後に極上スープを味わった夫 目を離した隙に、あっけなく9:00