2025.09.28乗りものニュース編集部tags: JR東海, 三重県, 岐阜県, 鉄道JR東海が投入する普通列車用のハイブリッド気動車「HC35形」は、大部分の車両がロングシートとなります。どのような背景があるのでしょうか。 JR東海は今月、快速「みえ」や高山本線・太多線などの普通列車で使用しているキハ75形の後継車両として、ハイブリッド方式の新形式車両「HC35形」を投入すると発表しました。置き換え対象となるキハ75形は、全ての車両が背もたれを動かして進行方向に座席を切り替えることができる「転換クロスシート」を備えていますが、HC35形はロングシートが主体となります。どのような背景があるのでしょうか。拡大画像HC35形のイメージ(画像:JR東海) HC35形は、特急「ひだ」や「南紀」用のHC85系、315系で培った技術を活用したハイブリッド方式の新形式車両です。キハ75形と比べ、約35%の燃費向上が実現する見込み。JR東海が在来線普通車両にハイブリッド方式の車両を投入するのは初となります。 今後、2028年度から2029年度にかけて、2両×19編成(合計38両)が投入される予定です。最高速度は120km/hで、ハイブリッド方式としては国内最速となります。キハ75形より冷房能力が約16%向上するほか、315系でも採用された、AIによるきめ細やかな空調制御が可能な機能も備えます。 なお、名古屋~鳥羽を結び、一部の座席が指定席となる快速「みえ」用の車両は、転換クロスシートとロングシートが各1両、高山本線・太多線で運用する車両は2両全てがロングシートとなります。従来の車両から大きく変わるHC35形の座席形態について、JR東海に話を聞きました。【次ページ】「乗車券のみで座れるクロスシート」は残るのか【図】これがJR東海の新車「HC35形」と「キハ75形」の比較です(かなり違う!)