戦後最悪の火山災害から11年 御嶽山のふもとで犠牲者追悼式

Wait 5 sec.

小山裕一2025年9月27日 18時11分御嶽山の噴火災害の追悼式で、献花する遺族たち=2025年9月27日、長野県王滝村、代表撮影 死者58人、行方不明者5人を出した長野、岐阜県境の御嶽山(標高3067メートル)の噴火災害から11年となった27日、ふもとの長野県王滝村にある松原スポーツ公園で犠牲者追悼式が開かれた。遺族ら63人が参加して犠牲者をしのんだ。 噴火時刻の午前11時52分に合わせて防災無線のサイレンが鳴り、鐘が鳴る中、参列者は慰霊碑の前で1分間の黙禱(もくとう)を捧げた。行方不明者も含めた63人の氏名が読み上げられた。死者・行方不明者の家族を代表して、長男・亮太さん(当時19)が行方不明のままの野村敏明さん(65)=愛知県刈谷市=があいさつ。「他の犠牲者のように、しっかりとしたお葬式もあげられず、お墓に納骨することもできていません」と11年間を振り返った。さらに、「きっと前途洋々な未来が待っていたはずなのに、たったひとりで最期を迎えた亮太の気持ちを考えるといたたまれません」と悼み、「これまで培ってきた安全対策が機能し、二度と悲惨な災害が繰り返されないように」と願った。 野村さんは亮太さんを捜すため、御嶽山に登り続けてきた。式典後の取材で、「自分の体と思いが続くうちは、捜索を続けていきたい」と話した。 次男の祐樹さん(当時26)と、その交際相手の丹羽由紀さん(当時24)を失った所清和さん(63)=愛知県一宮市=は「体力が続く限り御嶽山に登って手を合わせるなど、できることをやっていきたい」。夫の泉水さん(当時59)を亡くした野口弘美さん(67)=長野県安曇野市=は「御嶽山が噴火したことを知ってもらう啓発活動に2、3年前から取り組んでおり、それを続けていきたい」と語った。 御嶽山は2014年9月27日に噴火し、戦後最悪の火山災害になった。遺族らは噴火前の気象庁による警戒の呼びかけが適切だったかを主な争点に、国と長野県に賠償を求める訴訟を起こしている。二審・東京高裁は24年10月、請求を棄却した一審・長野地裁松本支部判決を支持し、遺族らの控訴を棄却。遺族らは最高裁に上告している。こんな特集も注目ニュースが1分でわかるニュースの要点へ9月27日 (土)南海トラフ確率 異例の併記小泉氏 書き込み依頼認めるふるさと納税、駆け込み需要9月26日 (金)JICA「ホームタウン」撤回AI軍事利用に各国が規制要求「国宝」異例ずくめの大ヒット9月25日 (木)自民総裁選、低調な論戦デジタル教科書 正式導入へ台湾、台風で17人死亡9月24日 (水)旧統一教会の韓総裁を逮捕TikTok米国事業買収へ出回る「おもちゃ」の銃トップニューストップページへコカ・コーラ180円→200円 秋も値上げ、パックごはん・餅も17:00不機嫌でマウント取る年下上司、非正規の私の抗議に… 理不尽な結末15:00「グワォォォ-」と雄叫び 札幌のヒグマ人身被害 住民から不安の声16:00声帯失ったスタレビメンバー 帰りを待った仲間に抱きしめられた日7:00虐待容疑の両親、死亡した2歳娘を1人で残したびたび外出か 和歌山17:51レッドフォードが甘いイメージに宿した「別の顔」 川本三郎さん寄稿17:00