2025年11月1日以降、Google Playに新規または更新したアプリを提出する際、Android 15以降をターゲットとする64ビットアプリは「16 KBページサイズ」に対応している必要があります。これは、GoogleがAndroidアプリのメモリ管理を最適化するために導入した新仕様で、特にRAM容量の大きいデバイスでのパフォーマンス向上が期待されています。この変更により、アプリの起動時間が平均3.16%短縮し(最大30%改善例も)、消費電力も平均4.56%削減。Android標準のカメラアプリでは、ホットスタートが4.48%、コールドスタートが6.60%高速化するなどさまざまなメリットがあるとされています。Microsoftは9月26日、この変更に対応し、.NET MAUI 9および.NET for Androidがこの新仕様に「標準対応」していることを明らかにしました。新仕様にかかわらず.NET MAUI 8は2025年5月14日に非推奨となっているため、アップグレードは必須な状況です。ただし、新仕様の恩恵を受けるためには、プロジェクト内のすべての依存ライブラリが16 KBページサイズに対応している必要があり、未対応のライブラリがある場合、以下のような警告が表示されます:Android 16 will require 16 KB page sizes, shared library '{library_name}' does not have a 16 KB page size...この警告が表示された場合、依存ライブラリを対応済みのバージョンに更新する、ライブラリが対応していない場合は作者に対応を依頼する、メンテナンスされていない場合は代替ライラリを検討するなどの対処を行う必要ああります。Microsoftは開発者に対し、.NET 9へアップグレードを行うとともに、依存ライブラリの互換性チェックを行い、非対応ライブラリの更新または置き換えを進め、最終的にエミュレーターまたは実機で、16 KB環境での動作確認を行うことを推奨しています。まとめこの変更は、Androidアプリのパフォーマンスと省電力性を向上させる大きな一歩といえます。特に.NET MAUIを使っている場合は、Microsoftの迅速な対応によりスムーズな移行が可能となっているため準備を進めることをおすすします。