4万匹のシラスから考える戦争 大学院生が独創的な作品展示 福岡

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毎日新聞 2025/9/29 09:15(最終更新 9/29 09:20) 860文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷「よんまんひきのしらす」の作品を前に制作エピソードを語る池田菜々香さん(左から2人目)=北九州市小倉北区で2025年9月27日午後2時7分、竹林静撮影 北九州市小倉北区の平和のまちミュージアムで、開催中の企画展「記憶の表象(カタチ)―継承とは何か、を問う」の出展作家で、九州産業大院生の池田菜々香さん(22)=同市戸畑区=によるギャラリートークがあった。池田さんは卒業制作で手がけた作品「よんまんひきのしらす」などを前に、来館者の質問を受けながら制作過程を振り返った。 「よんまんひきのしらす」は縦約2・2メートル、横約1・6メートル。一見、真っ白なキャンバスにも思えるが、近づくと4万匹のシラスが描かれているのが分かる。角度によってシラスの下にうっすらと浮かび上がる線は、かつて小倉市(現在の北九州市小倉北区)にあった西日本最大の兵器工場「小倉陸軍造兵廠(しょう)」の地図だ。Advertisement 作品のテーマとなった造兵廠は、最盛期には約58万3000平方メートルの敷地で約4万人の工員が戦車や砲弾などを製造した。広島に続く2発目の原爆投下は第1目標をこの造兵廠や小倉の市街地に定めたが、視界不良のため、投下場所は長崎に変更された。 大学生になって造兵廠の歴史を知った池田さんは「4万人を漠然とした数で捉えるのではなく、実際の大きさを描いて考えたかった」と解説。家族旅行で生のシラス丼を初めて口にした時、「こんなに小さくても命がある」と驚き、シラスを使った独創的な表現の着想を得たという。池田さんの作品「よんまんひきのしらす」。近づくと無数のシラスが見えてくる=北九州市小倉北区で2025年9月27日午後2時51分、竹林静撮影 「作品から造兵廠を知ってもらうことで、見る人によっては戦争とは何かを考えるきっかけになるかもしれない」と池田さん。来館者から「4万匹を描くのはつらかったか」と質問されると、池田さんは「最初の100匹を描くのに1時間以上かかり、完成できるか途方に暮れた」と笑いを誘った。 近所から訪れた男性(79)は「小倉に原爆が落とされていたら私はいないかも。大学院生の発想からいろんなことを考えさせられた」。山口県下関市のパート、上田裕実子さん(26)は「戦争を知らない世代でも表現しようとする真剣な姿勢に感動した」と話した。 企画展は10月13日まで。問い合わせは同館(093・592・9300)。【竹林静】【時系列で見る】関連記事あわせて読みたいAdvertisementこの記事の特集・連載現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>