海外でも人気の金継ぎ ロンドン在住の米国人が滋賀・長浜で修業中

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毎日新聞 2025/10/1 07:15(最終更新 10/1 07:15) 1319文字ポストみんなのポストを見るシェアブックマーク保存メールリンク印刷金継ぎ職人の杉中伸安さん(左)から漆の中塗り過程を学ぶキア・スミスさん=滋賀県長浜市国友町の仏壇仏具店「宗永堂」の工房で2025年9月24日午後3時22分、長谷川隆広撮影 破損した陶磁器を漆で接着し、金粉などで装飾して修復する日本の伝統技法「金継(きんつ)ぎ」。その技術を本格的に身につけようと、ロンドンで金継ぎ教室を開く米国人、キア・スミスさん(31)が来日し、滋賀県長浜市国友町の仏壇仏具店「宗永堂」の工房で修業中だ。9月22日~10月4日まで約2週間、職人歴40年の杉中伸安さん(61)の指導の下、高度な技法習得に励んでいる。海外でも通じる「kintsugi」 金継ぎは、日本では「わびさび」の概念で語られることが多いが、海外では壊れたものが強くなるという「レジリエンス(回復力)」の象徴として知られている。「kintsugi」という言葉がそのまま通用するほど人気がある。Advertisement スミスさんは「金継ぎの哲学は癒やし」と独自の考えを持ち、ユーチューブや書籍から独学で技術を学んできた。数年前から週に1回程度、金継ぎ教室を開くまでに腕を上げた。金継ぎをする中で、個人的なトラウマが癒やされた経験もあるという。ただ、金継ぎを知れば知るほど、独学の限界を感じ、より本格的な技術、知識を日本の職人から学びたいという思いが強くなった。 今回、スミスさんはイングランド芸術評議会を通じて奨学金を得、来日が実現。海外向け金継ぎ販売ブランド「The Kintsugi Labo JAPAN」のウェブサイトなどをよく見ていたことから、サイトを運営する栗東市の磯野研さん(42)、三知恵さん(47)夫妻に連絡を取った。夫妻を介し、このブランドの職人も務める杉中さんに「弟子入り」がかなった。夫妻は「金継ぎを通して漆芸(しつげい)の素晴らしさを知ってほしい」と、修業中のスミスさんを通訳として支える。世界に広がる日本の伝統技法割れた抹茶碗(わん)に杉中さんが施した金継ぎ=本人提供 このブランドでは、主に京都の焼き物卸業者から破損した清水焼を仕入れ、杉中さんが金継ぎを施した上で海外に販売している。2021年9月のオープン以降、15カ国、150個以上の金継ぎ作品を販売。杉中さんと磯野夫妻は、ロンドンでワークショップを開いたり、23年にはスペイン・バルセロナ大学から迎えた学生を指導したりもしてきた。 杉中さんの指導はまず道具作りから。ヒノキを薄く削り、漆を塗るためのヘラを自作する。スミスさんは独学でヘラ作りに挑戦して失敗した経験があるが、目の前で杉中さんの実演を見ることで、コツを理解できるようになったという。 割れた陶磁器を漆で接着する作業なども学んでおり、杉中さんは「まったくの素人ではないので、ある程度できる。なかなか上手だ」と評価。その上で「道具の使い方はもちろん、漆塗りとか日本の伝統的なやり方をしっかり学んでもらいたい」と望む。カリキュラムには実技だけでなく、金継ぎの歴史や科学、わびさびの哲学などの指導も含まれており、伝統文化を深く知ってもらう狙いがある。無事に修業を終えると、英語の証明書を発行する。 スミスさんは「金継ぎはロンドンでは広く知られており、教室間の競争も激しい。エポキシ樹脂を接着剤として使っている競合他社が多く、伝統的な漆を使った金継ぎも伝えたい。ロンドンに帰ったら、ここでちゃんとした技術を学んできたことを示したい」と話した。【長谷川隆広】あわせて読みたいAdvertisement現在昨日SNSスポニチのアクセスランキング現在昨日1カ月アクセスランキングトップ' + '' + '' + csvData[i][2] + '' + '' + '' + listDate + '' + '' + '' + '' + '' + '' } rankingUl.innerHTML = htmlList;}const elements = document.getElementsByClassName('siderankinglist02-tab-item');let dataValue = '1_hour';Array.from(elements).forEach(element => { element.addEventListener('click', handleTabItemClick);});fetchDataAndShowRanking();//]]>