2025.08.07伊藤洋平(ライター・カメラマン)tags: 19式装輪自走155mmりゅう弾砲, ミサイル・砲, ミリタリー, 基地・駐屯地, 大分県, 軍用車両, 陸上自衛隊大分県で実施された大規模な実弾射撃訓練に密着取材してきました。今回は19式装輪自走155mmりゅう弾砲が多数参加しただけでなく、レーダーや気象観測といった支援部隊の動きも見ることができました。 陸上自衛隊の西部方面特科連隊は、2025年5月7日から11日までの期間、大分県にある日出生台演習場において実弾射撃訓練を実施しました。拡大画像西部方面特科連隊第2大隊の射撃陣地。19式装輪自走155mmりゅう弾砲がズラッと並んでいる(伊藤洋平撮影)。 そこで筆者(伊藤洋平:ライター・カメラマン)は、最新の19式装輪自走155mmりゅう弾砲を装備する第2大隊に密着。その様子を2回にわたって紹介しましょう。 第2大隊が装備する19式装輪自走155mmりゅう弾砲は、8輪駆動の大型トラックに長砲身の155mmりゅう弾砲を組み合わせた、いわゆるトラック型自走砲です。特徴は高い機動性で、従来の牽引式の火砲と比べて迅速な陣地進入と撤収が可能な一方、装軌式自走砲と違って、高速道路をはじめとした一般道を民間車と同じように長駆自走できるため、より柔軟な運用が期待される陸自期待の新装備です。 今回の訓練では、その特性を活かし、陣地の安全確保から始まり、素早い陣地進入、射撃後の迅速な撤収までの流れが重点的に演練されていました。 また実弾射撃では、命中精度の向上を図るため、多様な射撃パターンを実施。関係弾道癖(かんけいだんどうへき)決定のための射撃をはじめ、前進観測班(FO)による修正射および効力射、さらには対砲レーダーを用いた観測射撃など、実戦を想定した射撃訓練が組み込まれていました。【次ページ】「カンケーダンドーヘキ」って何? 春秋が最適な理由とは【画像】最新の「トラック型自走砲」がズラリと並んだ射撃陣地をいろんなアングルから